トランプ前大統領が3回目の起訴:バイデン大統領と支持率で横一線

不倫の口止め料をめぐる帳簿改ざん、機密文書の持ち出しなどで既に刑事訴追を受けているドナルド・トランプ前大統領ですが、2020年大統領選の結果を覆そうとした容疑で三回目の起訴を受けました。

起訴内容を発表したスミス特別検査官によると、トランプ氏は「合衆国を詐取しようと共謀し、有権者の権利を剥奪しようと共謀し、公的手続きを妨害しようと共謀した」とのことです。

ジャック・スミス特別検察官:”本日、ドナルド・J・トランプを、米国を詐取しようと共謀し、有権者の権利を剥奪しようと共謀し、公的手続きを妨害しようと共謀した罪で起訴する起訴状が封切られた。”

起訴状にはトランプ氏が大統領選の結果を覆そうした一例でペンス副大統領へ「恫喝」が挙げられていました。

トランプ氏の恫喝に対しペンス氏が自分は大統領選の結果を覆す権限が無いと答えたところ、トランプ氏は「君は正直すぎる」と回答したそうです。

起訴状によると、トランプは2020年末から2021年初めにかけて少なくとも4回、ペンスに選挙を覆す手助けをするよう圧力をかけたという。ペンスが「適切だとは思わない」「自分には権限がない」と言うと、トランプは言った: 起訴状によれば、「君は正直すぎる」。

しかし、今回の起訴が今後の政局に与える影響は小さいと思われます。なぜなら、今回の起訴内容は既に多くのメディアなどが繰り返し報じており、新鮮味に欠けるからです。

2020年大統領選後のトランプ氏による妨害活動に対する有権者の態度は概ね固まっています。

ジャック・スミスの起訴内容は、驚くべきほど@maggieNYTや他の同僚たち、例えば@lukebroadwaterが最初に報道した内容が含まれている。

その有権者の態度を表す一例が、共和党内におけるトランプ氏の根強い支持です。トランプ氏は大統領だった時から共和党内で絶大な人気を誇っており、3回の起訴を経ても党内の影響力は顕在です。

現時点でも、共和党大統領候補の指名争いしている非トランプ候補の支持率を全て足しても、トランプ氏の数字には及びません。

ニューヨークタイムズとシエナ大学が実施した調査によると、トランプが深刻な犯罪を犯したと回答した内の22%の共和党支持者がそれでもトランプを支持すると答えています。

上記の世論調査によると、トランプ氏とバイデン大統領の支持率は並んでいるそうです。

再選をすれば、トランプ氏はこれまでの起訴内容を全て無かったことにすることが予測されています。

バイデンとトランプの再戦は、タイムズとシエナの世論調査で43対43の同点となった。

さらに10%が「投票しない」または「他の人に投票する」と答えた。

トランプが再選すれば、それでも米国は法治国家と呼べるのでしょうか?