クリスティーズで朝食を。
今週オークションにかけられるオールドマスターを眺めながら。
アルフレッド・ステヴァンス作。ダイヤモンドの光らせ方がとても素敵。クリムトで、こういうふうにダイヤモンドを表現した作品があって、好き。
サラ・ベルナール、プチパレで展覧会やってるから、この後観に行こう。
今ここにいる人たちって、潜在的買い手なのでしょう。すごいなぁ。絵にも見惚れるけど、下見にきている人たちにも見惚れる。
”どれか一つもらえるなら”は、マリ=アントワネットにかわいがられたアンヌ・ヴァライエ=コスターの静物画(花びらの繊細さにうっとり)か、アベル・グリマーの、ブリューゲルっぽいかわいらしい風景画。
予想落札価格、前者は1億〜1.5億円、後者は1千万〜1.5千万円。連れてきてくれた友人に、”もし落札したらこっそり見せてね”とお願い。
それにしても、絵画の値段ってとても不思議。
同じアートである彫刻の値段も、絵画並みに信じられない金額になっているのかしら?
他のアート工芸を見ると、たとえばクリスタルやガラスの精巧な作品とかは、ここまでの値段しないよね?ハイジュエリーはこの値段になるけれど、材料価値があるし。家具など木の工芸品もここまで高くならないのでは?骨董茶碗も流石に億は超えない?よくわからないけど。
人の手が生み出したもので、原価に対してこれだけ天文学的に値段が跳ね上がるのって、絵画と写真くらい?
数百年前に亡くなっている画家たち、驚くよね、自分の作品が数千万〜億で取引されているのを知ったら。
どこの誰が買ってもいいけれど、願わくば倉庫にしまわず一般公開してください。
アジアアートのオークション内覧もやってるので覗く。北斎、予想落札価格、3〜4千万円。
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々5」2023年6月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々5」をご覧ください。