自分で握る寿司はなぜおいしいのか?

新橋や銀座に店舗を展開する人気店みこ寿司。その名前の由来にもなった菊池美言(みこと)さんにお誘いいただき、お寿司握り体験イベントに参加しました。

この日は、スタートアップ系の意識の高い若者が多数集まり、参加者は60名。私を含め、ほとんどはお寿司を握った体験のない超初心者です。

最初に美言さんの指導の元、シャリの代わりに、ティッシュを使ってお寿司を握る練習を全員で始めました。

縦返しという握り方で、プロジェクターに投影された動画を見ながら何回か練習をすると、早速各自でお寿司を握り始めます。

私は手先がとても不器用なので、きちんと握れるかとても不安でしたが、始めて見るとそれなりの形に出来上がりました(写真)。何だかうれしくなって、好きなネタをあれこれ握って、たくさん食べ過ぎてしまいました。

この日は、シャリやネタもすべて、事前に準備されており、赤酢の効いたご飯に、新鮮な魚だけではなく、ウニ、イクラまで提供されました。

持ち込んだ日本酒を飲みながら、大満足のイベントになりました。

仕込みの仕事はすべてやってもらい、最後の握りをやるだけですから、本当の意味でお寿司を握ったとは言えませんが、自分で握って、自分で食べると言う体験は初めてです。

寿司店でプロが握ったお寿司を食べるよりも、クオリティーは明らかに劣りますが、満足度はむしろ高いのが不思議でした。

お寿司は、口の中で味わうだけではなく、手で触ることによって味わいをさらに確かめることができます。

だから、お箸で食べるお寿司より、手で食べるお寿司の方が美味しく感じる。

それと同じように自分で握ることで、体全体でお寿司を感じることができ、手で食べるお寿司以上の満足感が得られるのかもしれません。

素人からプロまで、誰でもそれなりの完成度になり、誰もが好きなものを好きなだけ楽しく食べられる。これはお寿司以外の食べ物では実現することができない体験です。

お寿司と言う食のコンテンツが持つ大きな可能性を感じる楽しいイベントでした。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2023年9月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。