米国議会下院は、イスラエルの首相と国防相に対して逮捕状を請求した国際刑事裁判(ICC)関係者に制裁を科すことを可能とする法案を可決しました。
ジョンソン下院議長としてはICCの権限が米国に対して悪用される前例が作られる可能性があることから、制裁法案を可決したと示唆しています。国際法は米国に適用しないと言ってるも同然です。
Incredible. US Speaker of the House: "we don't put any international body above our sovereignty"
"International body above sovereignty" is the very definition of international law.
So it's official: the US rejects the very concept of international law. pic.twitter.com/qmhCCrNTm2
— Arnaud Bertrand (@RnaudBertrand) May 25, 2024
信じられない。米国下院議長:「我々はいかなる国際機関も我が国の主権より優先させない」 「主権を超えた国際機関」とは、まさに国際法の定義です。 つまり、米国は国際法の概念そのものを拒否しているという公式見解です。
大多数の共和党議員が賛成しましたが、少なくない数の民主党議員もICCへの制裁措置を支持しています。
恐れていた事態が起こりつつあります。正義はどこにあるのでしょうか。
上院でも法案が可決される見込みが薄いですが、一定数の支持は得られるでしょう。ICCへの制裁を求める共和党議員の中にはトランプ前大統領の副大統領候補として認識されている方々も。
民主党の親玉であるバイデン大統領はICCの検察官がイスラエル政府高官に対する逮捕状請求を条件反射的に批判しました。お爺ちゃんは骨の髄まで「親イスラエル」みたいです。
一年前のバイデン「ICCの逮捕状発行は正当」
今のバイデン「許し難い」
これにはプーチンもニッコリ pic.twitter.com/i06JN0bCXF— はうざー (@yahou5) June 5, 2024
バイデン、ICCに制裁を検討しているとのこと。自分が批判していたトランプと同じ暴走を全く同じ理由でやろうとしているとか、迷走っぷりがヤバすぎだろ。 https://t.co/Kuzw5skFiF
— kazukazu (@kazukazu881) May 21, 2024
ICCの正当性を揺るがす米国政府、米議会関係者の言動は国際法に対する冒とくです。
アメリカはICC職員「制裁」を科す権限を、いかなる意味においても持っていない。いじめっ子が「気に入らないから制裁だ」とか言って脅かしているだけ。
メディアもさぼっていないで、せめて引用カギ括弧「制裁」と表記するとかするべき。国際法に対する冒とくに、共謀して加担しているんだよ。 https://t.co/91KujwCZLa— 篠田英朗 Hideaki SHINODA (@ShinodaHideaki) June 5, 2024
米国の無条件のイスラエル支持は、国際法や「ルールに基づく国際秩序」はどうでも良いという思っているプーチン氏のような独裁者の見解にお墨付きを与えてしまいます。
西側の「ルールに基づく国際秩序」はナンセンス=プーチン大統領 https://t.co/iYcjred6aI pic.twitter.com/tuOXtJ4uYr
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) October 16, 2023
アメリカが守りたいのは「ルールに基づく国際秩序」ではなく「アメリカが決めるルールに基づく国際秩序」なのでしょうか?
バイデン大統領は無条件でのイスラエル支持を表明する一方で、ガザ地区での戦闘がネタニヤフの政治的延命のために長期化していると漏らしています。よく分からない説明です。
「ガザ戦争」長期化要因にネタニヤフ氏の保身も バイデン氏が示唆 https://t.co/AB3bsxBNtk
バイデン米大統領は4日に掲載された米タイム誌とのインタビューで、イスラエルのネタニヤフ首相が政治的な理由でガザ地区での戦争を長引かせている可能性があるとの見方を示唆した。
— 朝日新聞国際報道部 (@asahi_kokusai) June 4, 2024
イスラエルのわがままを全て許すことで、ネタニヤフ政権を操ることが出来るというバイデン政権の目論見は完全に破綻しています。このまま誤った政策が修正されなければ、米国の国際的威信は地に落ちてしまいます。
Biden gave Israel five months of unprecedented support and Netanyahu, predictably, still spent a whole interview heaping contempt on him. The "bear hug" strategy was doomed from the start, as anyone who knows Netanyahu could have told you in October https://t.co/2DjuMizKV8
— Gregg Carlstrom (@glcarlstrom) March 11, 2024
バイデン氏はイスラエルに5か月間前例のない支援を与えたが、ネタニヤフ氏は予想通りインタビューのすべてをバイデン氏への軽蔑に費やした。ネタニヤフ氏を知る人なら誰でも10月にそう言っていただろうが、「ベアハグ(強い抱擁)」戦略は最初から失敗に終わった。