米国下院がICCへの制裁法案を可決:国際法は米国に適用しないと宣言?

米国議会下院は、イスラエルの首相と国防相に対して逮捕状を請求した国際刑事裁判(ICC)関係者に制裁を科すことを可能とする法案を可決しました。

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アメリカ合衆国下院本会議場 Wikipediaより

ジョンソン下院議長としてはICCの権限が米国に対して悪用される前例が作られる可能性があることから、制裁法案を可決したと示唆しています。国際法は米国に適用しないと言ってるも同然です。

信じられない。米国下院議長:「我々はいかなる国際機関も我が国の主権より優先させない」 「主権を超えた国際機関」とは、まさに国際法の定義です。 つまり、米国は国際法の概念そのものを拒否しているという公式見解です。

大多数の共和党議員が賛成しましたが、少なくない数の民主党議員もICCへの制裁措置を支持しています。

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恐れていた事態が起こりつつあります。正義はどこにあるのでしょうか。

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上院でも法案が可決される見込みが薄いですが、一定数の支持は得られるでしょう。ICCへの制裁を求める共和党議員の中にはトランプ前大統領の副大統領候補として認識されている方々も。

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民主党の親玉であるバイデン大統領はICCの検察官がイスラエル政府高官に対する逮捕状請求を条件反射的に批判しました。お爺ちゃんは骨の髄まで「親イスラエル」みたいです。

ICCの正当性を揺るがす米国政府、米議会関係者の言動は国際法に対する冒とくです。

米国の無条件のイスラエル支持は、国際法や「ルールに基づく国際秩序」はどうでも良いという思っているプーチン氏のような独裁者の見解にお墨付きを与えてしまいます。

アメリカが守りたいのは「ルールに基づく国際秩序」ではなく「アメリカが決めるルールに基づく国際秩序」なのでしょうか?

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バイデン大統領は無条件でのイスラエル支持を表明する一方で、ガザ地区での戦闘がネタニヤフの政治的延命のために長期化していると漏らしています。よく分からない説明です。

イスラエルのわがままを全て許すことで、ネタニヤフ政権を操ることが出来るというバイデン政権の目論見は完全に破綻しています。このまま誤った政策が修正されなければ、米国の国際的威信は地に落ちてしまいます。

バイデン氏はイスラエルに5か月間前例のない支援を与えたが、ネタニヤフ氏は予想通りインタビューのすべてをバイデン氏への軽蔑に費やした。ネタニヤフ氏を知る人なら誰でも10月にそう言っていただろうが、「ベアハグ(強い抱擁)」戦略は最初から失敗に終わった。