これからの仕事選びに関する「新しいルール」

2012年末に資産デザイン研究所を設立して、独立した時、自分がこれからやるビジネスのルールに関して「7つのビジネス原則」というのを決めました。

これは次の7つのルールで仕事を選ぶという自分なりのビジネスリスク管理の方法です。

1.収入ゼロでも5年間は普通に生活できる
2.撤退が容易である
3.収入源を10以上持つ
4.「ドサッ」ではなく「チャリン」を目指す
5.楽しく好きなことを好きな人たちとやる
6.社会に変化を与え、人生を変えるお手伝いをする
7.オンリーワンの価値を提供する

あれから12年が経ち振り返ってみても、自分が当初作ったルールは創業当初としては間違えていなかったと思います。

しかし、ここにきて、このルールを少し見直す必要があるかと思い始めました。

創業当初はリスクをどうやって回避するかに重きを置いていましたが、これからはリスクに関係なく自分がやりたいと思うことを思いきりやった方が良いと思うからです。

また、資金的な制約やリスクよりも、むしろ時間の制約が大きくなってきました。とすれば、お金よりも時間を無駄にしないことが大切です。

これからの「新しいルール」として私が考えているのは次の3つです。

1.短時間で高い成果が出る高付加価値に特化する
2.自分がやっていて、心から楽しいことだけをやる
3.人から感謝され、社会的に意味がある仕事を選ぶ

まとめると「短時間で楽しみながらやることで成果が出て、周囲に対してプラスの価値を提供する仕事」ということになります。

となると、私がこれからやっていく仕事の中心は、やはり自分の強みである個人に対するお金との付き合い方を情報提供する仕事になりそうです。

そして、多くの「お金の専門家」が提供している金融資産のNISAやイデコといった投資対象よりも、情報が少なく付加価値の大きな実物資産を中心とした仕事に自分の存在価値があると考えています。

これからは仕事量を増やすのではなく、仕事の単価を上げていくことと自分ではなくお金に働いてもらう仕事をもっと増やしていくことを意識するつもりです。

仕事を断る機会もこれまで以上に増えていく可能性があります。もしかしたら、それを不愉快に思われる方もいるかもしれません。

でも、限られた時間を精一杯生きようとしている男のわがままだと思って許していただければ幸いです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年7月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。