トランプ氏完勝、ハリス氏の大敗は「行き過ぎたポリコレ」への疲れや怒りか

現職の議員でなくなってから、政治ニュースへの感度が明らかに低くなっているのですが(人間だもの)、アメリカ大統領選挙はトランプ氏の圧勝で終わりました。

トランプ氏のかつての言動や煽動に対して思うところは多いものの、私自身は政策思想として共和党よりの部分が多い(もちろんすべてではない)ので、この結果についてはどちらかと言えば前向きに捉えています。

事前の下馬評以上に民主党・ハリス候補が大負けとなった理由は、話題になっているサンダース氏の言葉に集約されているように私も思います。

サンダース氏、米民主党の大統領選敗北に驚きなし 「労働者階級見捨てた」と批判
https://www.cnn.co.jp/usa/35225842.html?ref=rss

もう少し突っ込んで言えば、これも何人かの有識者がすでに指摘しているように、「行き過ぎたポリコレ(ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ及びそれを求めること)」への疲れや怒りが、確実にアメリカ国民の中に、そして世界中の人々にあると思うのですよね。

人権や環境問題は確かに重要だけれども、ささいな表現や行動の揚げ足を取り、社会的地位を失うまで追い込むメディアや活動家。それに便乗していく政治家たち。

日々の生活に悩む市民や労働者たちが、こうしたエリート階級の傲慢さや独善的態度・自己顕示欲に辟易としていたことは疑いなく、それは選挙結果を左右するほどの大きさになったということなのでしょう。

過剰にポリティカル・コレクトネスを求める流れは、いつかピークアウトして反動がくると言われ続けてきたし、その萌芽は各地で生まれつつありましたが、アメリカ大統領選挙が明確なターニングポイントになるかもしれません。

こうした点も含めて、大統領選の結果が日本社会や世界にどのような影響を及ぼすのか、引き続き注視していきたいと思います(ただの素浪人だけど)。

カマラ・ハリス氏インスタグラムより


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2024年11月7日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。