兵庫県百条委員会の職員アンケートで「斎藤知事のパワハラ」欄を見たらほとんど関係ない記述ばかりだった

兵庫県職員さぁ…

兵庫県百条委員会の職員アンケート

兵庫県議会/文書問題調査特別委員会

兵庫県百条委員会の職員アンケート内容について、恣意的な理解が拡散されている現状がありますので、今回はアンケートの自由記述欄の文面を詳細に見て具体的にコメントを付けたものをUPします。

職場におけるパワーハラスメントの定義・要素

事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して
雇用管理上講ずべき措置等についての指針

職場におけるパワーハラスメントの定義・要素としては厚労省が整理しています。

優越的な関係を背景とした言動・業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動、労働者の就業環境が害される、の3点すべてを充たすものとされています。

「斎藤知事のパワハラ」を見たらほとんど関係ないものばかり書かれていた

「【Q7】知事のパワーハラスメントについて」という項目の記名の者による回答のうち、「A:目撃、経験等により実際に知っている」についての自由記述欄をすべて確認し、パワハラとは関係無い記述について指摘したものをパワーポイントスライドにまとめました。

  • パワハラとは真逆の事実が書かれているもの
  • 知事ではない者の発言
  • 業務上の通常の範囲の指示に過ぎないこと、それをきっかけとした思い込み、
  • 情報源不明の伝聞及び再伝聞情報
  • 具体的な知事の言動無し
  • 自己の人事への不満を言い募るだけのもの

こういった記述が大半を占めます。

自己の名前を明かしたものであるにもかかわらずです。

Q7のA項目は140件が回答としてありますが、多くは無記名です。無記名のものは上掲のものよりも輪をかけて曖昧不明確、意味不明な記述が大量にあるだけで、基本的に読むだけ無駄だとなのでここでは取り上げません。

日時や場所などがかなり具体的に書かれているものは、多くがパワハラを否定する方向の記述ばかりです。

上掲のスライドの中にもパワハラを伺わせる、少なくとも調査する意味がある記述はありますが、その中でも特に記述が具体的なのが上掲スライドの8と9の同一人物による一つながりの記述です。

斎藤知事より一回り上の前職の先輩に当たるとする者による記述で*1、知事に対して忌憚のない意見を主張をする中で指示・叱責を受ける関係を当然のものとしている人です。

彼自身が叱責を受けたことを課内や他の部局と共有しているとし、それは業務を効率化するためのものであったこと、他の者は自分が叱責されている姿を見てパワハラだと認識した可能性について書かれています。

彼自身の認識だけでなく、知事として客観的な見え方、振る舞い方の適切性を、パワハラとは切り分けて論じている点は具体性があり、こういったものは取り上げる価値があると言えるのではないでしょうか?

*1:このような属性・経歴の者はほぼ特定できるが…

兵庫県庁舎 同県HPより


編集部より:この記事は、Nathan(ねーさん)氏のブログ「事実を整える」 2024年11月21日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「事実を整える」をご覧ください。