ファクトチェックにダメ出しされたのはそういうとこだぞ、日本ファクトチェックセンター

本日の記事は昨日の記事と一部関連しておりますので昨日の当ブログの記事をまだ未読の方は昨日の記事も合わせてお読みいただきますと理解しやすいかと思います。

ではまずはFacebookとインスタグラムのMetaの記事から。

More Speech and Fewer Mistakes | Meta
We're ending our third party fact checking program and moving to a Community Notes model.

Metaのザッカーバーグが

  • 第三者によるファクトチェックプログラムを打ち切ってコミュニティノートモデルに移行します
  • 議論においてのいくつかの制限を解除し、違法かつ重大な違反の取締に重点を置くことでより多くの言論を許可します
  • 政治コンテンツに対してはよりパーソナライズを行い、政治コンテンツをもっと見たい人にそれらが見られるようにします

ということを語っています。

人々により多くの情報を提供し、人々が見たものや読んだものを自分で判断できるようにする事を期待して第三者によるファクトチェックを導入したもののこのファクトチェックをする人達の偏見などによりファクトチェックそのものが次第に政治的に偏りが酷くなっていき、正当な政治的言論まで封殺されかえって検閲のツールになってしまったと。

そこでXと同様にコミュニティノートとユーザーがそれに評価を行うような形にしていくとのことです。

この件についてねーさん様が朝日新聞系列が事実をねじ曲げて報道していることをまとめています。

朝日新聞系の朝日インタラクティブが運営しているCNET Japanの日本語版記事ではファクトチェッカーの政治的偏向の事や、正当な政治的言論の封殺などについてまるっと省略してしまっているとのことです。

日本でも日本ファクトチェックセンターが(毎日新聞社取締役兼元記者が役員、元朝日新聞記者で編集部を固める形で発足)オールドメディアの偏向報道を擁護する形を取っていて日本ファクトチェックセンターのポストには次々にコミュニティノートが付けられてファクトチェックと言いながら自分達の都合に合わせて結論を歪める作業をしているという実態がありました。

朝日新聞系列と言って良い日本ファクトチェックセンターも(役員が元毎日新聞社取締役、編集部3名全員が元朝日新聞記者で発足した組織です)

こんな記事を出しています。

【Metaのファクトチェックとコンテンツ規制に関する方針転換に対する公開書簡】

「ファクトチェックは検閲ではない」
Metaの方針転換に対するIFCNからの公開書簡

Facebook、Instagram、Threadsを運営するMetaが現状のファクトチェック・プログラムを廃止し、コンテンツ規制を緩める方針を発表しました。マーク・ザッカバーグCEOは「検閲が過剰だ」とその理由を述べ、これまでパートナーシップを結んできたファクトチェック団体を「政治的に偏り、信頼を生むよりも壊してきた」と説明しました。

世界中のファクトチェック団体を認証している国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)は、この決定と発言に対して公開書簡を出しました。日本ファクトチェックセンター(JFC)を含む多数のファクトチェック団体も署名しています。JFCとして日本語訳し、こちらに掲載します。

~中略~

しかし、あなたはこのプログラムが「検閲の道具」になり、「ファクトチェック担当者は政治的に偏りすぎており、信頼を生むどころか壊してきた。特にアメリカでは」と述べています。これは事実ではありません。私たちは今日の状況や歴史的な記録のために、この点を正したいと思います。

~中略~

最も重要な点として、Metaが第三者ファクトチェックプログラムを終了するという決定は、正確で信頼できる情報を優先するインターネットを目指す人々にとって、後退であると私達は考えます。私たちは、何とかしてこの失地を回復できることを願っています。そして、日常生活に関して情報に基づいた意思決定をするために、人々に必要な情報を提供するツールとしてファクトチェックを活用することに関心を持つMetaや他のテクノロジープラットフォームと再び協力する準備ができています。

真実へのアクセスは表現の自由を支え、コミュニティが価値観に沿った選択をする力を与えます。私たちはジャーナリストとして、真実の追求が民主主義の礎として存続することを確実にするために、報道の自由への献身を揺るぎなく保持し続けます。
敬具

訳:古田大輔
(2025/1/10 日本ファクトチェックセンター)

ちなみに太字の部分は

But you say the program has become “a tool to censor,” and that “fact-checkers have just been too politically biased and have destroyed more trust than they’ve created, especially in the U.S.” This is false, and we want to set the record straight, both for today’s context and for the historical record.

しかし、このプログラムは「検閲のツール」になり、「ファクトチェッカーは政治的に偏りすぎて、特に米国で築いた信頼よりも多くの信頼を破壊した」とあなたは言っています。これは誤りであり、私たちは今日の状況と歴史的記録の両方のために、事実を正したいと思っています。

「事実ではありません」は適切な訳とは言えません。This is falseとあるので「これは誤りです」ならば適切ですが、このへんは古田大輔氏が適切な訳をするより強調することを選んだのかもしれません。

問題点はですね、「何が事実か」ではないんです。「評価のやり方」なんです。

米国民主党べったりだったCNNの出身者が作ったファクトチェック会社が実際に行っていたファクトチェックは政治的に偏りすぎた点から自分達の政治的偏向に合わせた評価をくり返し、ザッカーバーグに検閲に成り果てていたと落胆されたのです。

コミュニティノートの場合は発信に対してユーザー各自が客観的に判断するための情報を併記する形になります。こちらの方がより多くの意見を広くユーザーに見せる事になります。ユーザー各自が評価する形です。

あと、日本ファクトチェックセンターは

日本ファクトチェックセンターは国際ファクトチェックネットワークに加盟しました!
誤情報対策の分野で世界的に影響力がある「国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)」の加盟団体として、日本ファクトチェックセンター(JFC)が認証されました。IFCNへの加盟が認められることは、ファクトチェック団体として高い評価を得たことを意味し、国際的なネットワークの一員として、活動へのサポートを得ることになります...

国際ファクトチェックネットワークに加盟しましたと言っていますし、IFCNの指針の遵守を主張しています。

ですが日本ファクトチェックセンターは公式のFAQでも

よくあるご質問と回答
日本ファクトチェックセンター(JFC)の事業開始に際し、たくさんのご質問やご意見をお寄せいただき、ありがとうございます。ご批判は真摯にうけとめ、改善に努めてまいります。ご質問につきましては、FAQの形式で以下のとおり、回答をまとめました。  Q1.日本ファクトチェックセンターの設立経緯について教えてください...

ファクトチェックの対象からオールドメディアを無条件に除外することを明らかにし、オールドメディアは自主的に訂正を行う仕組みを有しているからそれに委ねるなどという言い訳をしています。

ですがIFCNの行動指針では

The commitments of the Code of Principles

This Code of Principles is for organizations that regularly publish non-partisan reports on the accuracy of statements by public figures and prominent institutions and other widely circulated claims related to public interest issues. It is the result of consultations among fact-checkers from around the world.

原則規範のコミットメント

この原則規範は、公人や著名な機関による発言の正確性、および公共の利益に関する問題に関連するその他の広く流布されている主張について、党派にとらわれないレポートを定期的に発行する組織を対象としています。これは、世界中のファクトチェッカーとの協議の結果です。

オールドメディアを除外するなんて話にはなっていません。

元毎日新聞社取締役を役員に迎え、編集部3人とも元朝日新聞記者で発足させた組織なのですから、日本ファクトチェックセンターはオールドメディアが作ったダミー団体だと言っても過言ではないでしょう。

そしてオールドメディアのファクトチェックをしないことを宣言する事でIFCNの原則規範を無視しているんです。

米国のファクトチェック団体以上に嘘つきなんですよね。

日本ファクトチェックセンターはそうでなくても複数のソースを合成して「ファクトチェーック!」とかやっていたりします。まともなファクトチェックが出来ていない時点で論外なんですけどね。

さて、ここで昨日取り上げたカリフォルニア州の山火事の件でCNNが行ったファクトチェック記事を取り上げます。

Fact Check: Wildfire misinformation CNN Politcs
(2025/1/9 CNN)

Fact Check: Wildfire misinformation

President-elect Donald Trump claimed there is a water shortage in the Los Angeles area and placed blame on Democratic California Governor Gavin Newsom. Trump also claimed President Biden is leaving him without money in the FEMA’s disaster relief fund. CNN’s Daniel Dale sets the record straight with a fact check.

ファクトチェック:山火事に関する誤報

次期大統領ドナルド・トランプ氏は、ロサンゼルス地域で水不足が起きていると主張し、カリフォルニア州の民主党知事ギャビン・ニューサム氏に責任があるとした。トランプ氏はまた、バイデン大統領がFEMAの災害救援基金から資金を奪っていると主張した。CNNのダニエル・デール氏がファクトチェックで事実を正す。

CNN「ファクトチェーック!!!トランプがロサンゼルスの貯水池の水が足りていなかった事を指摘したがこれは明確な間違いだ!貯水池は満水だった。単に消火栓が故障していたりしただけだ!」

ここで地元のLAtimesの記事が以下。

State to probe why Pacific Palisades reservoir was offline, empty when firestorm exploded
A reservoir in the Palisades that holds 117 million gallons of water was offline this month for previously scheduled maintenance.

(カリフォルニア)州は、火災が発生した際にパシフィック・パリセーズ貯水池が停止し空になっていた理由を調査する。

A large reservoir in Pacific Palisades that is part of the Los Angeles water supply system was out of commission when a ferocious wildfire destroyed thousands of homes and other structures nearby, the Los Angeles Times found.

Officials said that the Santa Ynez Reservoir had been closed since about February for repairs to its cover, leaving a 117-million-gallon water storage complex empty in the heart of the Palisades for nearly a year.

ロサンゼルスの水道システムの一部であるパシフィック・パリセーズの大型貯水池は、猛烈な山火事で近隣の何千もの家屋や建物が破壊された際に使用不能になっていたことが、ロサンゼルス・タイムズ紙の調べで分かった。

当局によると、サンタイネス貯水池は蓋の修理のため2月頃から閉鎖されており、パリセーズ中心部にある1億1,700万ガロンの貯水施設は1年近く空のままだった。

パシフィックパリセーズにあるサンタ・イネス貯水池は修理という名目で昨年2月から1年近くカラッポのままでしたと。

CNNの行ったファクトチェックが、トランプの発言を否定するための嘘だった事が裏付けられる記事となっています。

このため山火事発生地点のあるパリセーズの多数の消火栓が使えなかったとのこと。

カリフォルニアでは昨年7月も山火事が発生し、その後も山火事の危険性がずっと指摘されていたようです。

LAのカレン・バス市長は防災関連の予算をバンバン削減しながら、DEI雇用に予算を回していた事を批判されていますが、山火事のリスクを指摘され続けた中でずっと貯水池をカラッポにしたままだったということになります。

優先順位を間違えていたと指摘されたら言い訳はできなそうです。人災として追及される事になると思われます。

そしてCNNという民主党寄りメディアがその思想に基づいてトランプの言論を否定するためにファクトチェックと称して嘘を垂れ流していたことが裏付けられたと言えます。

これがコミュニティノート方式でソースを併記するような形だったらCNNの発信はすぐにコミュニティノートがついて多くの人が「あれ、CNNのファクトチェックおかしくね?」と客観的に評価できるでしょう。

奇しくもCNNがザッカーバーグの指摘していたことをよりわかりやすい形で見せつけた形になっていると思います。


編集部より:この記事は茶請け氏のブログ「パチンコ屋の倒産を応援するブログ」2025年1月14日のエントリーより転載させていただきました。