出口里佐です。
2月、今年最初のヨーロッパ旅行を満喫しました。訪れたのはウィーン、パリ、そして最終地ベルリン。旅の終盤には、さっぱりした料理が恋しくなり、ベルリンで和食を探すことに。幸運なことに、宿泊先のホテルから徒歩4分の場所に評判の寿司レストランがあると分かり、夜のコンサート前に足を運びました。
訪れたのは「Sticks’n’Sushi」ポツダムストラッセ店。

赤いナプキンにお箸が目印のSticks’n’Sushi
デンマーク発のレストランで、ベルリンに3店舗、ロンドンには11店舗、コペンハーゲンには12店舗も展開しているそうです。店内に足を踏み入れると、ドイツ人の女性スタッフが元気よく「いらっしゃいませ!」と迎えてくれました。日本人スタッフの姿はなく、シェフも日本人ではないようでした。
案内されたのは、景色の良い窓際の席。ベルリンを訪れるのは実に20年ぶりでしたが、前回の記憶にはないほど、スタッフの笑顔とサービスの良さが印象的でした。

笑顔で窓側の席に案内してくれました。
メニューを開くと、まず目に入ったのは値段の高さ。円安の影響もあり、やむを得ないと納得しつつ、今回注文したのは以下の品々。

蟹とアボカドの巻き寿司。ワサビとガリもちゃんとついています。
- 蟹とアボカドの巻き寿司(4切れ)15ユーロ
- 海老の串焼き 7.2ユーロ
- エリンギの串焼き 3.5ユーロ
- 鯖の串焼き 4.2ユーロ
- 柚子レモネード(ノンアルコール)6.5ユーロ

左からそれぞれ、エリンギ、海老、鯖の串焼き。
合計で40ユーロ(チップ込み)。
久しぶりのご飯に、思わずホッとした巻き寿司。わさび醤油をつけると、日本の味が蘇り、海外にいることを忘れそうでした。海老の串焼きは香ばしく、噛みしめるたびに旨味が広がる一品。エリンギの串焼きは、タレの風味が絶妙で、エリンギの食感と香ばしさを引き立てていました。
量としては控えめでしたが、これくらいがちょうど良いです。おかげで、その後のコンサート中に眠くなることもなく、音楽を存分に楽しめました。
周囲のお客さんは、海鮮丼らしき丼ものをじっくりと味わっていました。私が食べ始める前から食事をしていた人々が、会計を済ませる頃になってもまだ食事を続けていたのが印象的でした。それほど、日本食がヨーロッパの人々に浸透し、味わい深いものとして受け入れられているのかもしれません。
店内は、日本の寿司店とは異なり、照明がやや暗めのモダンなバーのような雰囲気。偶然見つけたお店でしたが、大正解の選択でした。

アナザースカイ(日テレ)にも登場した、Sticks’n’Sushiのエントランス。
帰国後、ピアニストの角野隼斗さんが「アナザースカイ」(日テレ)に出演しているのを観ました。彼の行きつけのレストランとして登場したのが、まさにこの「Sticks’n’Sushi」。照明の明るい別フロアで豪華な桶寿司や手巻き寿司を楽しむ姿が映し出されていました。フィルハーモニーベルリンにも近いこのレストランは、きっと多くの音楽家たちにも親しまれているのでしょう。

フィルハーモニーベルリンの外観
私の今回の旅の目的は、フィルハーモニーベルリンでのクルレンツィス指揮によるバロックオペラ『インドの女王』(パーセル作曲)。ホテルもコンサートホールから徒歩10分ほどの距離で、食事も音楽も存分に堪能することができました。

テオドール・クルレンツィス指揮、パーセル作曲、オペラ「インドの女王」のカーテンコール。フィルハーモニーベルリン、2月17日。
ベルリンで和食を求めるなら、「Sticks’n’Sushi」はおすすめの一軒。日本人として納得できる美味しさでありながら、価格は少々高め。覚悟が必要ですが、木曜定休で12時から夜中まで通し営業しているため、旅の途中の中途半端な時間にも利用できるのが嬉しいポイントです。ネット予約も可能なので、訪れる際は事前にチェックしておくと安心です。
次はロンドンやコペンハーゲンの店舗も訪れてみたいものです。