お昼の「ゲス飲み店」の3つの条件

平日のお昼から営業している大衆的な居酒屋のカウンターで、お昼からのんびりと日本酒を飲むのが好きです。

こういう時は高級なお店で飲むよりも「ゲス飲み店」と呼んでいるような安くて、美味しいお店を探していくのが楽しいのです。

といっても、お酒が飲めて安いお店なら、どこでもいいというわけではありません。

「ゲス飲み店」には私なりのいくつかの条件があります。

まず日本酒の品揃えです。メニューの日本酒のラインナップを見ると、そのお店の日本酒に対するこだわりが見えてきます。

十四代のような手に入らない貴重な高級酒である必要はありませんが、獺祭、久保田といった有名な銘柄酒を揃えているお店にはあまり行きたいと思いません。地元でしか飲めない東北の珍しい辛口酒を見つけたりすると、それだけでそのお店の評価が上がります。

そして気の利いたつまみも必須です。居酒屋に行くとほとんどの場合注文するのがポテサラや揚げ物です。

甘さを控えた美味しいポテサラのお店にハズレはありません。揚げ物であれば鶏のから揚げやアジフライを食べると、そのお店のおつまみのクオリティが大体わかります。

日本酒、つまみと並んで、大切なのは店内の清潔感です。掃除の行き届いたお店は設備が古くても気持ちの良いものです。清潔なお店は棚に乗せられた食器などの整理整頓も行き届いていて、すっきりとしています。

日本酒を飲みながら、つまみを数品頼んで長くても2時間ほどでお店を出ると会計は1人5000円以下で収まります。

ミシュラン人気店のような1人5万円する高級なお店の方が確かにクオリティは高いかもしれませんが、5000円以下で楽しめる自分の好みに合った「ゲス飲み店」には、高級店には無い特別な魅力があって、やっぱりやめられません。

私が海外移住しようと思わないのは、日本にしかない「ゲス飲み店」の存在も大きな理由の1つです。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年3月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。
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