韓国大統領候補・李在明氏の側近が「薩長同盟」を提案:過去にGSOMIA破棄を主導

次期韓国大統領と目されている李在明(イ・ジェミョン)候補の側近が、近代日本の歴史における「薩長同盟」に触れながら、新たな政治的協力の枠組みを提案しました。この発言は、韓国国内の政界のみならず、日韓関係にも影響を及ぼす可能性があるとして注目されています。

薩長同盟とは、幕末期に薩摩藩と長州藩が結んだ政治的連携のことであり、明治維新の推進力となった歴史的な出来事です。金鉉宗(キム・ヒョンジョン)元国家安保室第2次長は、韓国の政治環境において、対立を乗り越えて共通の目標を持つ勢力が手を組む必要性を強調し、「薩長同盟」の形成を呼びかけました。

https://twitter.com/KohnoSiouxsie/status/1920824891592315032

この提案には、李氏を中心とする政治勢力と、これまで対立してきた他の派閥との協力を促す意図があると考えられています。特に、経済政策や外交戦略の調整を通じて、韓国内の政治的安定を図る狙いがあるようです。

李在明氏インスタグラムより

専門家の間では、歴史的な比喩を用いたこの発言がどこまで実際の政治的動きにつながるか注目されています。一方で、韓国国内の政局は流動的であり、李氏の立場や発言の影響力が今後どのように変化していくかも重要なポイントとなります。

金氏が韓国併合のきっかけを作った明治政府を誕生させた「薩長同盟」に言及したことは、李氏の選挙公約である「実用主義」外交の一端を示しているのでしょうか?

一方、金氏は文政権時代にGSOMIA(ジーソミア)の破棄を主導した人物でもあります。そのため、発言を額面通り受け取ることには慎重でなければなりません。

※GSOMIAとは、軍事情報包括保護協定(General Security of Military Information Agreement)のことで、秘密軍事情報を互いに交換・保護するための協定です。特に日本と韓国の間で締結された協定を指すことが多いです。

今後の動向に注目が集まる中、「薩長同盟」式の政治連携が実現するかどうか、その成否がどのような影響を及ぼすかが問われています。