同窓会の楽しさは「タイムスリップ感」にある

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大学時代の同じゼミの同級生と8年ぶりくらいに集まりました。ゼミの同級生は12名いましたが、この日は私を含めて5人が集まりました。

日本酒好きのメンバーの1人が行きつけにしている神田にある居酒屋で3時間飲み放題。懐かしい仲間と旧交を温めました。

私の学生時代は昭和バブルの入口で就職活動は完全な売り手市場でした。今回集まった仲間も、東京海上、日本興業銀行(現みずほ銀行)、日本製鉄、東京電力と今も日本を支える大企業出身者ばかりです。そこに社員1名の資産デザイン研究所はちょっと場違いな感じです。

学生時代の仲間と話をするといつも思うのは、人間の本質というのは時間が経っても変わらないということです。シャイだった人は今でもやっぱりシャイだし、みんなをまとめるリーダーは今でもやはりまとめ役として振舞っています。

そしてもう1つ思うのは、学生時代の友人に会うといつも話が過去にタイムスリップして、プライベートなくだらない思い出話に盛り上がることです。話しているうちに記憶がフラッシュバックしてきて、アルコールの力もあって学生時代に戻ったような錯覚に陥ります。

今とは生活環境や経済力も違った20代の頃の昭和の時代ですが、無限の可能性に満ちていたことを思い出させてくれるせいか、何とも楽しく幸福な気持ちになれました。

この日はそれぞれの近況報告もありましたが、むしろ学生時代の話やこの日都合が悪くて来られなかった他のメンバーの話などあっという間に時間が過ぎてしまいました。気が付けば10種類以上の日本酒を飲んでいたことになります。

閉店時間になってしまい、また近いうちにメンバーを集めて企画しようということでお開きとなりました。

自宅に戻って送ってもらった集合写真を見て、もしかしたらこのメンバーで集まることができるのはもう最後かもしれないととちょっと感傷的な気持ちになりました。実はゼミの12名の仲間のうち1人は若いうちに他界していてもう会えません。

もう60代に入ったシニア世代です。いつまでも今の楽しい時間が続くとは思わず、毎回の集まりを大切にしていこうと思いました。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年6月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。