紙の保険証が7月末で失効:それでもマイナ保険証を拒む人たちの言い訳

今週木曜日、7月31日は、紙の健康保険証の有効期限が切れる大きな節目となります。これは、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の本格的な運用開始に伴うもので、従来の保険証は「原則」として使えなくなります。

実際に使っているのは3割程度ですが、すでに国民の8割以上がマイナ保険証に登録していますので残り2割の人が課題となります。

制度を活用すれば、入院時の自己負担限度額の自動適用や給付金の迅速な受け取りなど、非常に便利で負担の少ない医療が実現しています。それでも利用しない人がいるのは、「使い方がわからないから」といった声や、「紙の方が安心」という根拠の薄い不安が背景にあります。

しかし実際には、紙の保険証のほうがトラブル発生率はマイナ保険証の十倍以上と言われており、そうした事実を無視し、「マイナは不安だ」と声高に叫ぶ一部政党や人々の姿勢は、時代の流れに逆行していると言わざるを得ません。

また、マイナ保険証を使わない人向けに政府が発行する「資格確認書」は、申請不要で届く仕組みですが、「届かない」と不満を言う前に、引っ越し時の手続き漏れや住所登録の不備といった自身の責任も見直す必要があります。

さらに、制度移行にともなう混乱を避けるため、厚生労働省は紙の保険証の期限が切れても、保険資格が確認できれば全額負担を求めない暫定措置を医療機関に通知しています。しかし、こうした柔軟対応ばかりを繰り返した結果、制度はむしろ複雑化しており、本来の改革の目的が薄れつつあります。

「便利なものを使わず、古い仕組みに固執する」――そんな足の引っ張り合いこそが、日本の進歩を妨げているのではないでしょうか。今一度、自分が制度の足かせになっていないかを見つめ直す必要があります。

厚労省HPより