ペンシル住宅は禁止にせよ

日経にしては珍しい記事です。

ペンシル住宅に「老後」不安 都心新築の16% 割安な一方、維持費重く

住宅価格が下がる保証はないし、老後に備えて資産を持ちたかった」
駅や小学校に近い立地にひかれた。敷地は当初1つだった土地を分割したため50平方メートル(15坪)ほどだ。

こうした小規模な住宅は1階に駐車場と水回り、2階が居間、3階に寝室という間取りが多い。ペンシル住宅と呼ばれ、地価の高い都心部を中心に存在感が高まっている。

ペンシル住宅は将来の住みやすさや資産価値に不安もある。中古価格は既に伸び悩む。住宅情報サイト「ライフルホームズ」で24年に売り出された築20年以内の戸建ての値上がり率は19年比13%と80~100平方メートル未満を下回る。

一因は費用負担だ。住宅診断サービスのさくら事務所(東京・渋谷)の田村啓氏は「3階建ては屋根のひさしが小さいため、外壁塗装の頻度が高まる」と話す。3階建てに45年住むと修繕費は2階建てと比べて1坪あたり25%高くなる可能性もある。

東京都の推計では世帯主が65歳以上の割合が45年に20年比5ポイント上昇し32%になる見通しで、高齢者にはバリアフリー対応などの負担も重い。

建物を敷地いっぱいに建てるペンシル住宅は建て替え工事の際に足場がはみ出ることもある。隣地の住民と合意できなければ着工できず、資産価値にも響く。

らくだ不動産の山本氏は「家族世帯が減り、価格下落や売却できない懸念がある」とみる。「家族層は資産性に不安を持ち始めている」(住宅仲介大手)との声もある。

以前から申し上げておりますが、駅とくにターミナル駅付近のペンシル住宅は禁止にすべきで、固定資産税を上げて建て替えを図るべきです。

portishead1/iStock

記事には3階と書いていますが、2階も多い。そして一階にはカーポート。このため住居面積が削られます。ターミナル駅近くに住んでカーポートはいらないでしょう。

住人が老齢化すれば車は必要なくなり、デッドスペースとなります。生活するのに階段は大変不便になります。足腰に問題を抱えたり、介護が必要になれば2階に上がれなくなります。そして記事にあるように資産価値は相当低くなります。

既にコンテンツとしてはオワコンです。これから少子高齢化が進む中で不良資産になることは目に見えています。

ですから自治体がエリアを決めて建て替えを促進すべきです。上記のような固定資産税を上げるのも手です。ですがタワマンは悪手です。工事費が高いし、今後維持も難しい。なりよりも投機対象で誰も住まないこともあります。

であれば低層の賃貸マンションにすべきです。駐車場は必要なし。むしろレンタル倉庫などを併設すべきでしょう。そうすれば同じ面積でより多くの人間が住むことができますし、土地の有効活用になるでしょう。

もう一つ日経の記事です。

日経で一番優秀なのは文化部です。ダメなのが経済、政治部です。

実際にドイツに行ってもバウムクーヘンは見たことがありません。

「ドイツ生まれ日本育ち」バウムクーヘン、ユーハイムが100年越し逆輸入

ドイツ生まれ日本育ちのバウムクーヘンが100年越しに「帰郷」を果たした。販売するのは、戦禍に巻き込まれた職人をルーツに持つ洋菓子のユーハイム(神戸市)。本場ドイツでは東西分断や厳しい規制などを背景に知名度は低い。日本で1世紀をかけて育った技術が祖国の味を復活させる。

独北部ザルツベーデル、東部ドレスデン、コトブスで伝統的に作られ、19世紀後半には全国に広まっていた。しかし1949年に東西分断し、3都市はいずれも東ドイツに属した。経済格差から腕のいい菓子職人は西ドイツに流出し、技能伝承が難しくなった。

専用オーブンで焼き具合を見つつ一層ずつ回転させながら作るため、職人の高い手焼き技術が欠かせない。独菓子職人組合(DKB)のロゴには技術の象徴であるバウムクーヘンが描かれ、今でも資格試験ではバウムクーヘンの手焼きを課している。

日本のバウムクーヘンの歴史は1919年に遡る。第1次世界大戦で日本軍の捕虜となったドイツ菓子職人のカール・ユーハイムさんが後の「原爆ドーム」となる広島県物産陳列館で提供し、好評を博した。

Japan In Depthに寄稿しました。
会計検査院P-1報告書を読む その1
https://japan-indepth.jp/?p=88204
会計検査院P-1報告書を読む その2
https://japan-indepth.jp/?p=88215
会計検査院P-1報告書を読む その3
https://japan-indepth.jp/?p=88221
会計検査院P-1報告書を読む その4
https://japan-indepth.jp/?p=88227
P-1哨戒機失敗の本質
https://japan-indepth.jp/?p=88057
陸自に砲兵装備開発と運用能力はあるのか:19式装輪自走155mm榴弾砲は失敗作。
自衛隊のヒートマネジメントは遅れている
https://japan-indepth.jp/?p=87990

防衛大臣記者会見|令和7年06月13日(金)で質問しました。
https://www.youtube.com/watch?v=BX64YTsuBIU
12日の陸幕長、空幕長会見で質問しました。
6月12日陸幕長会見での質問。
https://www.youtube.com/watch?v=6yUSZHIIYls
空幕長会見2025年6月12日
https://www.youtube.com/watch?v=kNHiSikwqqs

Note に有料記事を掲載しました。
内張り装甲とスポールライナーの区別がつかなかった防衛省とJSF君
https://note.com/kiyotani/n/n5f35d980fc82

東洋経済オンラインに寄稿しました。
墜落事故の「搭乗員らしきもの」発言は謝罪したが…事実誤認は訂正しない防衛省の”二重基準”


防衛破綻 – 清谷 信一


専守防衛 – 清谷 信一

財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)

財政制度分科会(令和6年10月28日開催)資料
防衛
防衛(参考資料)


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2025年8月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。