マイホームで失敗する人、不動産投資で成功する人

Pla2na/iStock

金融機関からお金を借りて不動産を購入するという点でマイホームと不動産投資は同じです。

しかし、これから国内金利の上昇が予想される中で、2つのお金を借りて不動産を購入する行為が全く異なる結果をもたらす可能性があると考えています。

マイホームの住宅ローンを返済するのはマイホームに住んでいる所有者です。サラリーマンであれば源泉徴収された後の手取り収入から毎月支払いを続けていきます。

変動金利で借入していると今後金利が上昇すれば返済金額が増加します。それに所得の上昇が追いつかなければ、手取り額は減っていき生活は困窮していきます。

一方で投資用不動産のローン返済をするのは所有者(オーナー)ではなく賃借人です。

金利上昇によって変動金利借入のローン返済金額がアップしても家賃を引き上げられればマイナスの影響は相殺できます。実際、都心の賃貸住宅の家賃はここにきて大きく値上がりしています。

マイホームに関しては、パワーカップルと呼ばれる共働きの高収入世帯が返済力ギリギリまで借入をして購入しているケースが珍しくありません。もし金利が上昇して収入が増えなければ、節約しても限界がありますからローンが返済不能に陥いるリスクが高まります。

以前のブログに書いたように、パワーカップルがバカップルに転落してしまうのです。

購入したマイホームの価格が上昇していれば、最悪の場合でも売却してローンの残債を返済すれば、マイホームは手放さなければなりませんが経済的には何とかなります。

しかし、購入したマイホームが物件価値の上がりにくい郊外の利便性の低い劣化した一戸建てだったりすると、売却してもローンの残債の方が大きくなって借金だけが残る可能性が出てきます。

マイホームを失い、残りの人生で借金返済に追われることになるのです。

もちろん不動産投資をしていても、家賃の上がらない物件や空室リスクの高い物件を保有すればマイホームと同様の結果になってしまいます。

しかし、もし同じ5,000万円を借りてマイホームを購入するのと不動産投資を始めるのを比較すれば、後者の方が圧倒的にリスクが低いと言えます。

金利上昇だけではありません。収入が増えないマイホーム購入者はインフレによって実質賃金の低下圧力も受けています。金利上昇とインフレという「ダブルコンボ」で追い込まれていきます。

パワーカップル購入者の多い価格ゾーンのファミリータイプの不動産には、これから売り圧力が高くなることが想定されます。

とここまで読んでマイホームより不動産投資をすべきことが理解できた方には、投資を始める前に来月開催するこちらの無料セミナーの受講をお勧めします。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2025年10月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。