12月6日から9日まで台湾で開催されたアジアパシフィック腎臓病学会に招待されて行ってきた。3年連続で誕生日を台北で過ごすことになった。諸事情から数十年間、「台湾」という国名で学会を開催することが難しかったようだが、最近ではアジア・太平洋諸国が、「台湾」で開催することを問題視しなくなったようだ。
しかし、日本に対してだけでなく、台湾に対しても、度量の狭い中国からのこの学会への参加者は、5000人を超える参加者のうち1%未満だったそうだ。思い通りにならなければ、拗ねる、いじける、無視すると、まるで小さな子供のようだ。
それにしても、最近の行動は「ならず者国家・中国」の面目躍如といった感がある。平気で日本の防空識別圏に侵入した上に、自衛隊機にレーザーを照射する、ロシアと共に四国近海に戦闘機を並走させる、そして、日本が悪いと記者会見で非難する。
日本は戦争の準備をしているとか、反省がないとか海外に向かって吹聴している中国は、まるで、難癖をつけるチンピラのようだ。「日本に騙されるな」と海外に向かって発言するなど、個人レベルなら「絶交だ」と突き放したいくらいだ。
穏やかな表情で反論する日本の閣僚や総理が水戸黄門に見え、非難する中国の報道官や外相が水戸黄門・大岡越前や遠山の金さんに成敗される人相の悪い悪徳役人に見えてくるのは私だけだろうか?アメリカ国防省でさえ、中国を諌める発言をしている。
それでも、国内の自称有識者は、高市発言が悪いから撤回しろと騒ぎ立てている。そもそも、中国に台湾海峡を武力で封鎖し、武力で台湾を支配する意図がなければ、高市発言に対して「武力行使はしないから、そんな心配はありませんよ」と切り返せば済むだけのことだ。
まるで、痛いところを突かれたかのような過剰で情動的な中国の行動こそ、本音を突かれて動揺しているようにしか見えてこない。自国の経済不振を覆いつくすために、日本という敵を作って目くらませをしようとしているのだろうが、感情的な行動をとればとるほど、多くの日本人は団結して高市内閣を支えようとするだろう。
現に、高市内閣の支持率は調査機関によって異なるが、低くても60%台、高い調査では80%前後となっている。中国の目算ははずれで、中国に備えるための防衛力増強に賛成する割合が増えてくるだろう。以前にも書いたが、「北風と太陽」の童話を読んで欲しいものだ。チンピラの恫喝に恐れをなすほど日本人は軟ではない、
自分たちが追い出した「第2次世界大戦の戦勝国である中華民国」の正当な継承者と名乗ること自体、恥ずかしくないのかと思う。ウイグルの人は、チベットの人は、そして、香港の人は中国支配が及んで幸せになったのだろうか?今回の騒動は、ある意味で、中国の本性をさらけ出し、可視化する意味で、中国には大きなマイナスとなるであろう。

習近平国家主席 中国共産党新聞より
■
編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2025年12月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください







