経営者20人全員が「株式最高値更新」という危険な兆候への対処法

新年あけましておめでとうございます。本年も「内藤忍公式ブログ SHINOBY’S WORLD」をよろしくお願いいたします。

さて、昨年の株式市場は世界的に上昇が続き、日本株に関しても年間では上昇率は26%で3年連続の上昇となりました。そんな中、日本経済新聞社による新春恒例企画である経営者による年間株式予想が発表されました(図表も同紙から)。

日本を代表する20社の代表が2026年の年間のマーケットの予想と有望銘柄についてコメントしています。

今年は20人全員が日本株式は最高値をさらに更新するという楽観的な見通しとなっています。これは「危険な兆候」ではないかと不安になる結果です。株式市場は参加者の多くが強気に傾いた時が割高で調整の可能性が高くなるというのが経験則です。全員が一致した通りにマーケットが動くとは考えない方が良いでしょう。

株式市場が暴落するといった極端な予想をしている人たちの意見には違和感を感じますが、株式市場が昨年と同じように「誰でも儲かる相場」にはならない可能性も覚悟しておくべきだと思います。

そこで私が意識しているのが株価の上昇を狙う「キャピタルゲイン投資」から定期的に安定した収益を狙う「インカムゲイン投資」への投資対象の分散です。

インカムゲインは不動産や債券に投資することで得られます。

ただ不動産は都心の優良物件は賃貸利回りが下がってきています。また債券も日本の国債は10年債でも2%程度、アメリカの国債でも10年債は4%程度と決して魅力的な水準ではありません。しかも日本の長期金利はこれから上昇する可能性も高く長期国債に投資すべきとは思えません。

不動産に関しては物件の選択と借入戦略によって投資成果に差が出てくるようになります。「何を買うか」と「誰から借りるか」をしっかり押さえる必要があるということです。

そして債券については公募債だけではなく、信用リスクを取って私募債に投資することで2桁を超える利回りを得られる可能性が高まります。私募債とは一般には募集されず、募集・勧誘が49人までに制限されている債券です。

さらに通常のプレーンな債券だけではなく劣後債やモーゲージ債のような特殊なリスクを持った債券に分散するのも対処法の1つです。

MicroStockHub/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年1月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。