どんな組織でも結果を出す人の思考法

「親ガチャ」「配属ガチャ」「上司ガチャ」

そんな言葉を耳にするようになりました。これらの言葉はどれも、「うまくいかないのは自分のせいではなくて自分をとりまく環境のせいだ」という考え方から生まれているものです。

確かに環境の差で生まれる違いがあることは事実でしょう。でも、だからと言って、すべてを諦めてしまうことは、本当に仕方のないことなのでしょうか?

このコラムを読むことで、どんな組織でも、”集中すべきこと”を明確にし結果を出していくための考え方がわかります。

自分の”正しい位置”とは?

昨今は、「個」の時代とも言われるほど、個人に焦点が置かれ、一人で生きていくことをテーマとした書籍やセミナー等も増えているように感じます。確かに「一人で生きていく」という言葉の響きは、自由になれるような印象もあり、魅力的に聞こえます。

しかし、本当に、人は一人で生きていくことができると思いますか?

生活を送るにあたって、完璧に社会から切り離された状態で、一つのコミュニティにも所属せずに生きていくということは非常に困難です。例えば、人は生まれたときにまず「家族」というコミュニティに属することが多いです。そして、成長するにつれて、幼稚園・保育園、小学校、中学校、高校、専門学校、大学、会社、、、、人によって種類は異なりますが、様々なコミュニティに所属します。つまり、常に何かしらのコミュニティの中に”位置”しているのです。

そして、人は、所属しているコミュニティを重ねたポイントで他者を認識しています。例えば「福島県出身でバスケットボール部だった株式会社識学のAさん」「○○大学卒で登山部に属していたBさん」といった認識の仕方は、その人が所属しているコミュニティ情報をもとにしています。

ここで非常に重要なことは、”所属しているコミュニティの評価”と”個人の評価”は連動するということです。その人のことは良く知らないのに、理系の学部出身と聞いただけで「論理的な考え方をしそうだな」と思ったり、出身高校が野球の強豪校と聞いただけで「スポーツが得意そうだな」と思ったりするのは、コミュニティと個人の評価が連動しているからです。

つまり、所属するコミュニティの社会的評価が上下すると、個人に対する評価も連動して上下します。だからこそ、自らの価値を高めたいのであれば所属するコミュニティの看板を磨かなくてはなりません。もしあなたが「配属ガチャ」で結果が悪かったとして、その部署の悪口を言い続けていると、その部署に所属しているあなたの評判も落としてしまうことになります。

所属するコミュニティの看板を磨くことの重要性がわかった今、まず確認するべきことは自分の”位置”はどこか?ということ。自分の”正しい位置”を理解しましょう。

  • 自分の直属の上司は誰か
  • 誰と横並びなのか
  • 誰を管理しているのか
  • 組織の中で求められている役割は何か

自分の所属している組織のことを、まるで自分は所属していないかのように批判しているとき、あなたの”意識上の位置”と”実際の位置”はズレています。

「実際の社会上の自分の位置」「意識上の自分の位置」「周りの人から見たときのあなたの位置」はすべて合致しているというのが本来の状態であり、その状態になれば自ずとやるべきことが見えてくるはずです。自分がどのコミュニティのどこに位置しているのか?を正しく認識し、コミュニティの看板を磨きましょう。

得たいものを与えてくれるのは誰?

今置かれている環境に不満があるということは、裏を返せば何か得たいものがあるということです。
「お金を稼いで自分の気に入る場所に住みたい」「希望の部署に配属されたい」「昇進したい」などの”得たいもの”は、あなたを動かす原動力になりうるはずです。

では、なぜ今それらは原動力にならずに、「仕方ない」と諦めるものになっているのでしょうか?その理由は「手に入れる方法がわからないから」「手に入れられるわけがないと思っているから」ではないでしょうか?

そんな時に必要なことが、

  1. 得たいものを分解していくこと
  2. それを与える決定権者を特定すること
  3. 決定権者が求めていることを明確にすること

の3つです。

例えば「昇進したい」を分解すると、必要なのは「高い評価」です。では「高い評価」を自分に与えることができる決定権者は誰でしょうか?それは、自分の評価者である上司です。つまり、上司が求めていることを行うことが、”昇進”のために必要な事です。

しかし多くの人が、「上司が求めていることがわからないので、自分なりに考えたことをとりあえずやってみる」という状態に陥ってしまっている方も少なくないのではないでしょうか。これは危険な状態です。

もし、その”自分が良いと思っている努力”と”上司が求めている行動”がズレている場合、どれだけ頑張っても、自分の得たいものである”高い評価”、そして”昇進”を得ることはできません。せっかくの頑張りを無駄にしないためにも、必ず決定権者の求めることを明確にし、その達成に向けて行動するようにしましょう。

自己評価に意味はある?

そして、知っておかなくてはならないことは、『評価は自分ではなく他者がする』ということです。「この取り組みは多くの時間を費やして頑張った」「自分で納得のいく最高のものができた」といったものはあくまでも自己評価であり、決定権者が下す評価とは全く関係がありません。決定権者が「取り組みにかけた時間は考慮せず、この取り組みによって出た結果のみで評価する」のであれば、良い評価をもらう方法は「結果を出すこと」しかないということです。

自己評価を軸に動いていると「こんなに頑張ったのに良い評価がもらえないなんて、やっぱり上司ガチャが悪かったな、、、」と思ってしまいます。自分の認識と考え方を変え、上司からの評価に結びつくような行動に集中しましょう。

また、”自己分析”は自分が成長を続けていくために必要なものなのですが、”自己分析”をしているつもりが、”自己評価”をしてしまっているケースもよく見られます。

自己評価のまま進めてしまうと、ご自身が目指されているゴールに到達する可能性が低くなったり、到達までの速度が遅くなってしまいます。

自己評価・自己分析のまとめ

自己評価:自分で下している評価(主観) ゴールを迎える前に、成果が出るかどうか?に目が行き集中力を下げてしまう事にもつながります。

自己評価例:12月31日までに5kg痩せようと目標を立てたが、11月31日時点で体重計は図っていないが「なんだか体が軽くなったな」と感じ、日々の運動メニューをおろそかにしてしまった。

自己分析:他者からの評価が決定した後に(明確に上司からの評価が無くても、数値で出た結果も含む)、その評価の理由を分析し次の行動を改善するための材料にすること

自己分析例:12月31日までに5kg痩せようと目標をたて、11月31日時点で2kgしか減量できていない客観的事実を確認し、なぜ2kgやせたのか?をこれまでの行ってきた行動を照らし合わせて分析し、12月31日までにどう変化しようか?を考える

結果を出す人は、自己評価にこだわりません。自己分析を通してより良い評価をもらうための課題を設定し、次の行動につなげていきます。

自分の人生を自責で捉えよう

ここまで自分の属している組織で、結果を出すための思考法をお伝えしてきました。ただ、一番大事なことは、自分の人生を自分のものとして捉えられるかどうかです。

うまくいかないことを、「ガチャが悪いから仕方ない」と、自分ではコントロールできないもののせいにすることは確かに楽です。でも、この文章をここまで読んだ方は、そんな自分を変えたいと思っているはずです。未来で成長した自分になりたいなら、自分でコントロールできる部分に集中して、結果を出すための行動を積み上げていくしかありません。これは、仕事の場面だけではなく、人生のあらゆる場面に共通する考え方です。

皆さんは、自分の人生の目的や、自分がどういう人間でありたいかということについて考えたことがあるでしょうか?

人生の目的を持つことで、日々発生する面倒なことやつらいことが、目標に到達するための通過点になります。是非、自分の人生の目的は何か?どういう人間でありたいか?ということを自分に問い続けてみてください。あなたの人生に変化が訪れるはずです。

まとめ:毎日の明確な行動が“結果を出す人”をつくる

このコラムでは、どんな組織でも結果を出すための思考法について解説しました。重要なポイントは以下の4つです。

  1. 自分の”正しい位置”を認識するコミュニティと個人の評価は連動する。                         自分の位置を正しく理解し、組織の看板を磨く。
  2. 決定権者を明確にする                                         得たいものを自分に与えられる決定権者を特定し、その人が求めることに集中する。
  3. 自己評価にこだわらない                                     評価は他者が決める。他者評価の後に自己分析をして改善する。
  4. 自責でとらえる                                                       人生の目的をもって、自分の人生を自責で送る。

このコラムを読み終えた今、まずやるべき行動は「得たい成果」、「自分の位置」、「決定権者」を確認することです。ここからあなたの自責で歩む人生の第一歩が始まります。