オリンピックも佳境に差し掛かっていますが、本命が期待に届かず、若手が躍進するという一種の世代交代が進んでいる気がします。個人的には過去に大きな成果を上げてきたベテラン勢が若手の良き目標になったと好意的に見ています。スポーツ界、特にオリンピックなどを目指す方々のパフォーマンスのピークをどこにもっていくか、と考えた時、今回、10代後半に設定するべきなのだろうと強く感じました。20代じゃもうシニアという世界はあまりにも熾烈ですが、人間の頑張りや成長って案外成人してしまうと妙な雑音が気になって純粋さが薄れるのしまうのかもしれませんね。
では今週のつぶやきです。
市場は読みあい
次項の話題で触れますが、トランプ関税の最高裁の判断が出たことで市場の動きはこのブログで2日前に予想した通りの動きになっています。ただ、週末をはさむので今後のマネーの動きは慎重に考えるべきなのだと思います。大きなピクチャーで見ると世界VSアメリカというマネーのフローがどうなるか、という話ですが、一投資家として見るなら「読みにくい」、これが正直なところです。私はある意味、投資対象をほとんどカナダの株式に移しており、特に資源とかエネルギーが多く、あとはカバードコールのような特殊な銘柄への投資が多くアメリカの政治に影響を受けないようリスクヘッジしてきました。資金的には今はカバードコール絡みが50%ぐらいになっていると思います。
これは私の独特の見方なので皆様にお勧めしているわけではありません。ただ、それぐらい読めないと言ってよいのです。金や銀といった投資先も今後、もう一度見直される気がします。私は再投資にまだ踏み込む気はないのですが、多くがマネーの行先に困っている、これが本音だと思います。ではアメリカの経済はどうなるのか、これも読めません。正直な感想はアメリカは実務が出来ず、政治とカネの力でモノを動かすしかできなくなっています。おまけにAIが生み出した矛盾、AIがテクノロジー会社同士の潰しあいを始めている状況を見るにあたり、極めて速いスピードで栄枯盛衰が展開されていると考えています。
もう1つは国際情勢で、最近影が薄くなったウクライナ問題でもゼレンスキー氏がアメリカのやり方に満足しておらず、ついに本音が聞こえてくるような状況にあります。アメリカは面倒なことは放置プレーで新たな飯のタネであるイラン情勢にちょっかいを出すという姿勢であり、足元だけを見ている外交と国際関係に不安感が募ります。最後にビットコインですが、私はさほどドラスティックな動きにはならないとみています。それは既に様々な考えを持つ市場参加者による価格形成が醸成され、昔のような一方通行にはならないということです。量子コンピューターができればビットコインの暗号は読み解けるという話はこのブログで7-8年ぐらい前からずっと言い続けていたことです。その可能性はあるけれど何らかの対策は出来ると私は考えています。
遂に出た、トランプ関税敗訴判決
19日に「トランプ関税裁判の行方」と題して予想を述べさせていただきましたが、見事に今日、20日に判断を下しました。実は私は気になっていて、どこかのメディアが20日判決の公算とその読みについて書くかな、と思っていたのですが、主要メディアはダンマリでした。政治的に書けなかったのかもしれません。判断は9人の判事で6対3。共和党側と思われた判事も3人が「関税は行き過ぎ」と判断したのでトランプ大統領は激おこで即日、150日の10%追加関税を提示しました。これは予想された動きだと思います。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより
この最大150日の関税適用は暫定的手段であり、この時間稼ぎを通じて次の算段を練るわけです。ただ、150日、つまり5か月後は7月中旬で中間選挙話題が大きなウェイトを占めるはずです。しかもその頃は夏休みなので世の中が9月まで動かない、そういう中でどれだけのことができるか、トランプ氏が中間選挙を乗り越えられるだけの代替案を示せるか、かなり厳しい情勢だとみています。またUSMCAの交渉もその頃がピークになっているはずです。
では今まで課した関税は戻ってくるのか、については下級審に差し戻していますが、実際には戻ってくる流れで審理が進むはずなので少なくとも訴訟をしている企業には何年か時間がかかるかもしれませんが、返金されるとみています。また通常、その場合、金利を上乗せして返済するはずですから企業には安どになるはずです。一方、日米の投資案件ですが、第二弾として原発案が出てきました。これは私は本丸だと思います。日本には原発の実務に長けた企業がいくつかあるのです。アメリカはコストが高すぎて機能しません。そういう意味ではAIデータセンターの普及で電力不足が大きな問題になる中、日米でSMRを含む原発関連の事業連携は第一弾よりはるかに意味があるケースになるとみています。
首相の施政方針演説
内容的には従来の流れを一部補強するような感じでしたのでインパクトがあったわけではないと思います。責任ある積極財政、つまり食品にかかる消費税の2年限定の付加停止を含め、赤字国債を出さないことが「責任ある」、つまり野放図な財政にしないという意味だと理解しています。私はこの消費税政策は2年限定ならば10兆円の財源を見つけるだけでよく、今の経済情勢であれば、企業景気が良いので26年度、27年度共に税収の上振れがあり、10兆円程度は計算のうちだと思います。もしもそれが足りなければ外国為替の特金などバックアップをつけておくということでしょう。
ただ、一度消費税の緩和策をつければ仮に高市氏が2年限定で元に戻したとしても「前例」を作るわけで将来の首相が切り札的に使いやすくなる悪い例を残すことになると思います。一般国民の生活実感の改善については根本的には健康保険制度の見直しが第一義にあると思います。もう1つはシングルマザーを含めた生活設計が成り立たない人たちに単に金銭的援助をするというよりなぜ、そういう人たちが増えてしまったのか、学術的な分析をもって対応すべきだと思います。少子化対策も首相が大臣も指名し、やっているそぶりを見せるだけであり、実効性が全くない状態が続きます。それならいっそのこと「生活困窮者層対策大臣」(こんな名前は絶対にありえないです)のポストを作るほうがより現実的だと思います。
外交についてはこれも再三言うようにアメリカ追随型ではなく、日本が如何に自立し、ケースバイケースで独自の判断を下せるようになるか、その下地をしっかり作って頂きたいというのが希望です。その中で憲法改正論議を積極的に行う姿勢を見せた点は嬉しく思います。対中国については誰が誰と対話をするか、という点をやや不鮮明にしたのは戦略的にトップ同士では後の修正ができないということを悟ったのでしょう。高市氏の学びだったと思います。ただ、中国との外交の司令塔は高市氏に変わりはないので外相に揉んでもらうというやり方は今は通用しない気がします。高い支持率ですが、本当の成果はこれからになると思います。まだ高市政権はほとんど何も始まっていないのです。期待しましょう。
後記
日本に来て3日目。と言っても業務やアポイントに押されてまだほとんど見ていません。たまたま昨夜新宿の大久保公園を通ったのですが、警察の見回りが異様に厳しく、立ちんぼさんはかなり少なかったです。(ゼロではありません。)それよりもそれが世間で話題になりすぎたのか、立ち話をする男性グループからはぐるぐる回っていて物見遊山という声も聞こえ、これは日本版「オランダの飾り窓」なのか、と思ってしまいました。それぐらいこの周辺だけが込み合っていたのが異様であり、滑稽でありました。それにしても繁華街のパワーはバンクーバーでは絶対に味わえない醍醐味ですね。楽しいです。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年2月21日の記事より転載させていただきました。







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