米紙ニューヨーク・タイムズは26日、故・ジェフリー・エプスタインとの関係で国際的批判を受けた伊藤穰一氏が、日本で再び公的影響力を持つ立場に就いていたと報じた。

伊藤穰一氏とエプスタイン氏の関係を報じたニューヨークタイムズ
「エプスタインの側近が日本でキャリアの再生を掴んだ経緯」2026年2月26日
米国での失脚と日本での再出発
同紙によると、伊藤氏はかつてマサチューセッツ工科大学のメディアラボ所長を務めていたが、エプスタインから資金提供を受けていた事実が明らかになった。
エプスタインは未成年者への性的虐待などで起訴された富豪で、2019年に拘置中に死亡した。彼と関係を持っていた各界の著名人に対する検証は、その後も続いている。
岸田政権の国家構想との接点
記事によれば、転機となったのは2022年。当時の岸田首相氏が「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想」を発表した。この計画は、人工知能やロボティクスなど先端分野の研究拠点を東京中心部に整備し、米国の大学と連携しながら国際的研究者を集めるというものだった。岸田氏は2023年、広島で当時のバイデン大統領氏に対し、この構想を直接説明したと報じられている。
当初、伊藤氏はこの国家プロジェクトに関わっていなかった。しかし2024年初め、関係者に配布された内部メモで、伊藤氏が戦略を統括する3人のリーダーの一人に指名されていたことが明らかになった。
自民党重鎮による指名
ニューヨーク・タイムズによると、そのメモを送付したのは、自民党の甘利明氏だった。少なくとも複数の政府・大学関係者が、エプスタインとの関係で辞任歴のある伊藤氏の起用に驚きを示したと同紙は伝えている。
予想される今後の展開
ニューヨーク・タイムズの記事は、伊藤氏個人の復帰劇という側面にとどまらず、
- 岸田政権下で始動した国家的研究構想
- 与党有力者の関与
- 日米連携を前提とするプロジェクトの枠組み
- そして日本社会におけるエプスタイン問題の受け止め方
を交差させながら報じている。
記事は、断定的な評価を下すというよりも、日本の政界・学術界がこの問題をどのように扱っていくのかが今後問われることになる、という構図を描いている。







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