ネオコンに助けを借りるトランプ政権:イラン戦争継続で苦境か

トランプ政権のイラン政策をめぐり、「ネオコン的言説」への接近が一段と鮮明になっている。ホワイトハウス報道官はSNS(X)上で、保守系インフルエンサーであるベン・シャピロの発言を紹介した記事を再投稿し、対イラン攻撃を擁護する立場を間接的に強調した。

ベン・シャピロ、トランプのイラン攻撃を「私の生涯で最も勇敢な外交政策の決断」と称賛
―カロリーネ・レビット @PressSec 2026年3月16日

シャピロは保守系メディア「デイリー・ワイヤー」の共同創業者であり、強硬な対外政策を支持する論客として知られる。彼は今回のイラン攻撃について、「自分の人生で最も勇敢な外交政策上の決断」と評価し、米国の国際的役割を再定義する可能性を強調している。

しかし、このような主張を政権側が拡散していることは、従来トランプが掲げてきた「終わりのない戦争からの脱却」との乖離を示すものでもある。実際、イラン戦争をめぐってはMAGA支持層内部でも意見の分裂が見られ、政権のメッセージの一貫性が揺らいでいる。

トランプ大統領 ホワイトハウスXより

さらに、左派誌ジャコビンの分析によれば、今回の戦争は単なる政権の判断というよりも、米国の安全保障エリート、イスラエル指導部、さらには湾岸諸国や欧州の一部勢力を含む「ネオコン的連合」によって後押しされていると指摘されている。こうした勢力は、とりわけエネルギー産業や軍需産業と結びつきながら、対イラン強硬路線を推進してきたとされる。

また別の分析では、米国が実質的にイスラエルの戦争を肩代わりする形で関与しているとの指摘もあり、対イラン戦争の戦略的合理性そのものにも疑問が呈されている。

このように、トランプ政権は一方で国内の反介入主義的支持層の不満に直面しながら、他方でネオコン的政策ネットワークや対外強硬論に依拠するという構図に置かれている。その結果、対外的には軍事的エスカレーション、国内的には支持基盤の分裂という二重の圧力にさらされており、イラン戦争の長期化とともに政権の政治的苦境が深まる可能性が指摘されている。

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