出口里佐です。
今月3月の初め、2か月ぶりに青森に行ってきました。羽田からの青森の飛行機は往復とも時間通りに出発、、青森市内も道路の雪は解けて、バスも時間通りに運行していて、全てがスムーズでした。

帆立家エントランス。金魚ねぶたが並んでいます。
今回、青森駅近く、新町通り沿いのビジネスホテルが立ち並ぶ一角に、思わず足を止めてしまうお店を見つけました。木目の看板に大きく掲げられた「帆立家」の文字、そして軒先に並ぶ赤い金魚ねぶた。その温かみのある灯りに誘われるように、ふらりと入ってみたくなる外観です。

帆立家店内。金魚ねぶたと水槽、ガラス玉の暖かい灯りにほっとします。
宿泊していたホテルのすぐ隣ということもあり、自然に吸い込まれるように店内に入ると、天井からたくさんの金魚ねぶたが吊り下げられ、やわらかな光が広がっています。中央にはいけすの様な小さな丸い水槽があり、空間全体にほんのりと海の気配が漂っています。昨年のねぶた祭りの時期にオープンしたばかりとのことで、店内は清潔感があり、とても気持ちよく過ごせます。
印象的なのは、「ひとりでも入りやすい」空気が整っていることです。注文はテーブルのQRコードをスマートフォンで読み込んで行うスタイルで、自分のペースでゆっくり選べます。店員の方々は丁寧で感じがよく、必要なときにさりげなく寄り添ってくれる距離感が心地よく感じられました。

この日に注文したもの。左手前から、長芋たまり漬け、焼きおにぎり(これは焼く前です)、帆立のお刺身、サザエ。

イカの一夜干し、焼く前。
席には一人用のロースターが備えられていて、小さな“自分だけの台所”のようです。帆立やサザエ、イカの一夜干しを自分で焼きながら、ゆっくりと火の通りを待つ時間は、それだけで贅沢に感じられます。じんわりと立ち上る磯の香りに包まれていると、自然と気持ちがほどけていきます。
焼き上がりを待つあいだには、青森県産の長芋のたまり漬けをいただきました。しゃきっとした歯ざわりとやさしい味わいで、つい箸が進みます。青森は長芋の名産地として知られていますが、こうした一品からも土地の豊かさが感じられます。
焼きおにぎりも、とても印象に残りました。あらかじめ八割ほど焼かれた状態で提供され、仕上げは自分で行います。刷毛で醤油だれを塗ってロースターにのせると、香ばしい香りがふわりと広がります。表面がこんがり焼けて、少しお焦げがついた頃が食べ頃です。外はカリッと、中はふんわりとしていて、どこかほっとする味わいでした。

焼きおにぎりとサザエを焼きながら待っています。
帆立の刺身は透き通るように美しく、口に入れるとやさしい甘みが広がります。サザエの壺焼きは、殻の中に旨味がぎゅっと詰まっていて、磯の香りとともにじんわりと楽しめます。一品一品は派手ではありませんが、しみじみと満足感が残るお料理です。

帆立のお刺身とサザエ。お刺身は、新鮮で甘く感じました。
価格は飲み物を含めておよそ四千円ほど。気軽に楽しめる範囲でありながら、内容はとても充実しています。炭水化物を控えたいときでも、海の幸や野菜を中心に選べるのも嬉しいポイントです。
居酒屋というと、賑やかでグループ向けのイメージを持つこともありますが、こちらは少し違います。ひとりで訪れても、まったく気後れすることなく、自分のペースで過ごせます。
旅先の夜に、ほんの少しだけ丁寧な時間を過ごしたいとき。誰にも気を遣わず、自分のために食事を楽しむ。そんな時間の大切さを、あらためて感じさせてくれるお店でした。
青森での一人の夜に、そっと寄り添ってくれる一軒です。
デザートは、新町通りのお向かい、お気に入りのカフェ、2WAYで、苺とプリンのパフェ(税込1500円)と、ほうじ茶(税込600円)。

2WAYで、苺とプリンのパフェ、ほうじ茶。
青森県立美術館の周りはまだ雪深く、奈良美智さんの「青森犬」は、屋内からのみ鑑賞できました。

3月6日の青森県立美術館。雪景色に白い建物が映えます。

奈良美智さんの作品、青森犬。この日は、屋内からのみの鑑賞でした。
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