GWに旅行するのは「時間貧乏」

内藤 忍

ゴールデンウィークが始まりました。全国の観光地が大混雑し、高速道路は渋滞。そして、飛行機や新幹線も空席が無い状態になっています。そんなニュースを見ていて「時間貧乏」という言葉が頭をよぎりました。

カレンダー通りに一斉に動き出し、高い航空券を買い、混雑する観光地で列に並ぶ。

確かに仕事を長期間離れているオフの時間ですから、長期の「休日」を過ごしていることには間違いありません。でも自分で休みを決めているのではなく、自由に時間をコントロールできていない「時間の奴隷」になってい状態です。

連休中はどこに行っても、たくさんの人で大混雑し、宿泊料金等は高騰、お店のサービスも低下してしまいます。一年で最もコストが高く、どこへ行ってもサービスの質が低下してしまう時期にしか休みを取れないとすれば選択肢のない人生です。

豊かな人生とは、他人が決めたスケジュールに振り回されることなく、自分の裁量で「いつ、どこへ行くか」を決められる自由にあります。

平日の人のいない静かなリゾートで過ごす休日と、連休の喧騒の中で人混みに疲れ果てる数日間。どちらが人生の質を高めてくれるかは考えるまでもありません。

もちろん、家族が一斉に休めるのがこの時期しかないと言う人もいるでしょう。あるいは、友人が海外からやってくるタイミングに合わせてと言うケースもあるかもしれません。

それぞれの人に個別の事情がありますから、いつどこに出かけるかは個人の自由です。私のGWに対する価値観を強制するつもりはありません。

私はゴールデンウィーク中は予約してある飲食店以外は出かけないで自宅にいるつもりです。

そして、まとまった時間を使った旅行は、ゴールデンウィークが終わってから平日に出かけようと思っています。

普段はすぐに入れるお店がGW中は大混雑して3時間行列しているといったニュースを見るとなぜ混んでいる時にわざわざ並ぶのかと素朴に思ってしまいます。

豊かさとは選択の自由があることです。買い物に行ってどれを買うかあれこれ悩む。飲食店で何を注文するかメニューを見ながら思案する。いつ仕事をして、いつ休暇を取るかを自由に選ぶ。

高い収入を得て経済的に豊かになったとしても、選択の自由がなければ「貧乏」です。

O2O CREATIVE/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年4月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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