真山仁氏の経済小説「オペレーションZ」をご存知でしょうか。ベストセラー「ハゲタカ」で知られる真山氏が日本の財政問題をテーマにした作品でドラマ化もされておりアマゾンプライムで視聴することができます(写真)。

国家財政が破綻寸前に追い込まれた日本を舞台に、時の総理大臣が「国家予算を1年で半分にする」という計画を断行しようとするフィクションです。
一見、フィクションの世界のありえない出来事のようにも思えますが、現実には絶対に起こらないと言えないのが何とも空恐ろしいところです。
ちなみに真山氏は2009年に刊行された小説「ベイジン」で原子力発電所の危険性を指摘し、2011年の福島第一原発事故を予言したとも言われています。小説ではなく「予言の書」だった訳です。
この小説を出版した時も原発関係者からは考えられない荒唐無稽な内容と評価され相手にすらされなかったようです。
日本の財政問題が顕在化するという「予言」は、原発事故よりも圧倒的に高い確度で実現するように私には感じられます。国内の経済環境が予想以上に急変しているからです。
日銀の異次元緩和のよって超低金利が続いていた頃は国の借金が1000兆円を超えても問題ないという楽観論が支配的でした。1000兆円の借金があっても金利が0.5%なら年間の利払いは5兆円に過ぎないからです。
しかし、10年物の長期国債の金利は今週2.5%を超えました。
国の借金が1200兆円として、すべて今から10年国債で調達しようとすれば、年間の国債の利払い額は30兆円になります。
日本国の税収は70兆円程度しかありませんから、半分近くが利払いに消えてしまう計算です。
既に税収で歳出をまかなえない赤字予算が恒常化している日本で利払い負担の増加はさらなる財政状態の悪化を招き、国の信用力を低下させていきます。
国債を買う人が減っていけばマーケットで売られ金利が上昇していきます。そうなればさらに調達金利の上昇から財政赤字懸念が強まり、国債が売られ金利が上昇する負のスパイラルに入っていきます。
マーケットは常に残酷で正直です。長期国債の金利の上昇は「炭鉱のカナリア」と呼ばれるマーケットからの警告と考えるべきではないでしょうか。
オペレーションZが想定するような極限状態が現実化するリスクを考えれば、個人投資家が今からやってくべき事は明らかです。
インフレに強い資産を持ち、円安に対抗するために、外貨資産を保有する。そして、お金を借りることによって「国と同じポジション」を作っておくことです。
真山氏は財政破綻が起こった後の日本がどうなるかと言う題材で「デフォルトピア」共同制作プロジェクトを開始するそうです。
私もこのプロジェクトに何か貢献できないか、関係者の方と相談を始めています。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年5月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。







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