汚職ナンバー1はサンチェス首相
スペインの現政権社会労働党に絡む広範囲に及ぶ汚職事件の公判が最高裁で始まっている。最初に裁かれているのは、元運輸大臣でサンチェス政権下の党組織委員長だったホセ・ルイス・アバロス氏と彼の顧問だったコルド・ガルシア氏だ。
4月29日、この二人の犯罪を裏付ける証言が既に起訴されている企業家ビクトル・デ・アルダマ氏によって行われた。
アルダマ氏の発言が注目を集めたのは、初めてサンチェス首相の名前を挙げたことである。その中で、彼がこの一連の汚職事件のトップの座にあると証言したのである。「サンチェス首相はすべての(汚職)について把握していた」と指摘し、「階級制で言えば彼がNo.1で、そしてアバロス氏がNo.2、コルド氏がNo.3、そして私はNo.4になる」と述べたのである。
この一連の汚職には次のようなことが挙げられる。コロナ禍によるマスクの不足から、それをほぼ独占的に政府の息がかかった企業が中国から輸入し高額で販売して暴利を貪った。公共事業の入札で落札する企業から高額の手数料を取っていた。コロナ禍で危機に陥った企業を救出すべく、政府の配下にする企業管理公社からの救済金の支給を容易にした。その手助けによって高額の仲介料を貰う。この公共事業の落札にはサンチェス首相の夫人ベゴーニャ・ゴメス氏も絡んでいた物件もあり起訴された。が、今回の公判には彼女は被告として含まれていない。別の公判で彼女は裁かれることになっている。

ペドロ・サンチェス首相インスタグラムより
与党の不正入金
今回の公判でアルダマ氏は更に社会労働党が2019年から2020年の間に180万ユーロ(3億3000万円)を不正に受け取っていたことも明らかにした。それをアルダマ氏が現金で分割して党本部に届けたというのである。同党の経理にはそれが寄付という項目で記帳されているとしている。更に、アバロス氏とコルド氏には350万から400万ユーロ(6400-7400万円)を渡したことも明らかにした。(「OKディアリオ」4月29日付から引用)
アルダマ氏の役目は、彼らが違法に仲介して挙げた報酬を受け取って彼らに渡すことであった。即ち、アルダマ氏は自らを彼らの駒No.4 として動いていたということなのである。
アルダマ氏に対し、検察は7年の求刑を求めている。が、弁護士の誘導に同意して公判で協力する姿勢を示している。その恩恵として、裁判官が減刑することを彼は求めているのだ。
サンチェス首相が起訴される可能性が生まれた
今回の最高裁での公判でアルダマ氏がサンチェス首相も汚職に絡んでいると証言したことで、最高裁がサンチェス首相を起訴する可能性も生まれている。
その前に、サンチェス首相の夫人そして弟も汚職で既に起訴され公判も近い。更に、アバロス氏の次に組織委員長に就任したセルダン氏もすでに起訴され、同様に前検事総長ガルシア・オルティッツ氏も起訴されている。
これら一連のスキャンダルに、サンチェス首相が全く関与していなかったとは誰も信じることはできない。遅かれ早かれ、サンチェス首相は裁かれるようになるはずだ。公判に至るまでの時間が長すぎるスペインではそれがいつになるか全く推測できない。
来年の総選挙を遅らせることを企んでいるサンチェス首相
それを避けるために、現在サンチェス首相がやっていることは、不法移民者130万人とスペインの内戦時代に出国した人たちの孫たち凡そ250万人にスペイン国籍を与えることだ。このようなこと全くの無謀であるが、首相として長く居続けるために彼にとっては唯一残された手段だ。
即ち、彼らに投票権を付与して、社会労働党の候補者に投票してもらうのが狙いだ。
勿論、それが郵便投票になる場合は、郵便投票をコントロールする会社のトップについ最近政府が息のかかった人物が就任した。即ち、郵便投票で票を社会労働党に有利になるように操作しようという狙いなのでる。
総選挙は2027年に予定されているが、サンチェス首相の事だ。理由をつけて総選挙を遅らせようとすることも考慮して置かねばならない。
サンチェス首相を一言で言うなら「彼はマフィアの親分」ということだ。自分の目的を達成するためには不正をすることを厭わない人物だということである。
このような人物がスペインの首相としてすでに8年目になる。そのマイナス影響は多方面で既に観察できる。








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