西への旅。
ナント郊外にある、「ル・マノワール・ド・ラ・レガト」訪問。とてもいいシェフがいるから、ぜひ訪ねてみて!と言われて出向いたら、ほんと、とてもいいシェフとの出会いが待ってた。

初めまして、シェフ!

ひっそりした田舎に建つ素敵な館
マチュー・ペルーは、ヤニックの「アレノ・パリ」オープン時や、オーストラリアの「テツヤズ」などで修業したそう。1つ星取った時、哲也シェフがプレゼントしてくれたという包丁が厨房に飾られてる。
父と叔父がやってたレストランを妹と一緒に受け継いで活性化。ナント近くのノワールムティエ島のアレックス・クイヨンや、フランス北部のアレックス・ゴティエみたいね。
お店のすぐそばを流れるエードル川やロワール川で捕れる、カワカマス、川スズキ、コイ、ウナギ、ナマズなどが、とても繊細に美しく調理されてる。フランスでナマズ食べるの、初めて。日本でも食べたことないかも。とても繊細でたおやかなおいしさ。淡水魚って、サヴォワやブルゴーニュで時々食べるけど、心からおいしい!と思うことは滅多にない。マチューの料理で、久々に淡水魚の魅力を堪能。
すぐそばに自家菜園があってそこの野菜はもちろんハーブ使いが絶妙。酸味や苦味やえぐみの引き出し方がとても上手で、料理に素敵な個性を加えてる。

菜園の野菜とハーブのブイヨンからスタートし、透明パンやカリフラワー、うなぎなど、菜園と川の美味を落とし込んだカナッペと、松の香りが心地よいカクテル。



透明なパン、きれいね〜

フランス料理史に名を残すエドゥワール・ニニョン(ナント出身だそう。なんとなくパリだと思ってた)がロシア皇帝のためにで作っていたというベトラーヴと胡桃のフイタージュパン&ハーブバター、鯉の形の鯉ムース&マチューのおばあちゃんへのオマージュのポトフブイヨン。

絶品フイユテパン
お腹いっぱいになっちゃうから食べちゃいけない、と思いつつ、ついつい完食

目の前でブイヨンが注がれ、川を泳ぐかのような鯉
自家製パンは、バラッタで叩いて水分飛ばした濃厚バターと、お庭のセベット(細ネギ)と生姜で香りをつけたオイルと。美味しすぎて、パンたくさん食べちゃう。


ポワロー&ポワロージュレ、パンプルネルの苦味がアクセントの甘いバターナッツのタタン仕立ては、コンクール的技術がちらほら。聞けばやっぱり、若い頃ちょこちょこコンクールに出てたそう。


ワインペアリングもなかなか面白い
バターナッツのタルトタタンと並んで今夜イチオシのいけじめナマズは、さまざまな表現に仕立てたパネとエストラゴンの香りで。かわかますもいけじめでロティール。クレソンと大根と合わせて。
お肉は、ご近所産の仔鴨。数日熟成させて旨みたっぷり。栗とカリンで秋らしく。





フロマージュ気になるけど、お腹いっぱいすぎて諦め、デセールへ。
ナントの銘菓リゴレットをアレンジした薄い飴細工に洋梨とスカンポ。飴には、ナントのモニュメントが描かれてる。最後は、酸味のエッジが効いた柑橘とフロマージュブランとメレンゲ。
おいしかった〜!おなかい〜っぱい!
ハーブティーとプチフールでほっと一息。素敵なディナーのしめくくり。



厨房横のシェフズテーブルで、厨房やサーヴィスの様子見ながらのライヴ感たっぷりディナー。厨房の雰囲気もサーヴィスの丁寧さも好感度大。
デセール前に、ゲストを厨房に招いて、シェフとおしゃべりして厨房の様子を見ながらアヴァンデセールをつまむ演出、とてもいいと思う。パリの「プレニチュード」がこの演出の高級ヴァージョンをやってる。昨今のゲストは、おいしいもの食べるだけでなく、特別な体験を求めてレストランに行く。こうやって稼働中の厨房見たり、仕事中のシェフとおしゃべりしながら美味を楽しめて、みんな大喜び。

独創性あってきめ細やかで丁寧で洗練されてて、ハーブの香りの使い方がとても上手な素晴らしい料理の数々。
これでミシュラン1つ星かぁ。ゴー&ミヨは、3トックで16.5点、かつ2024年版”未来の巨匠”。ゴー&ミヨの評価に、私も賛成。

ブラヴォー&メルシー、マチューシェフ&アンヌ=シャルロット

お土産は、オリジナルのガトーナンテ
編集部より:この記事は加納雪乃さんのブログ「パリのおいしい日々6」2025年12月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は「パリのおいしい日々6」をご覧ください。







コメント