運動部レンタカーバス事故の北越高校の責任

金子国土交通相は、事故を起こしたレンタカー車両の契約者が「北越高校」であったと発表した。会社が勝手に契約書を作ったことはないだろうから(大臣がコメントしているので、そこはちゃんと抑えていると思う)、高校側の主張は完全に崩れ去ったことになる。

2026年5月7日会見する北越高校の灰野正宏校長

学校側はレンタカーを依頼した覚えはないと主張しながらも、部活顧問はレンタカーを依頼されたとする会社を非難することなく、感謝していると述べたことに多くの人が違和感を持ったはずだ。

報道を見る限り、学校側が日常的にレンタカーを依頼していたようだ。限られた部活動費でいつも貸し切りバスを利用できる環境にはないのだろう。校長は建前としてそんなはずがないと信じていただけかもしれないし、部下が校長を怖がって嘘をついたのかもしれない。しかし、人命が失われた大事故で、これだけ注目されている環境下で嘘がばれないはずはない。部活をどのようにサポートし、人を育てていくのか、日本の教育が問われている。

とはいうものの、私も怖がられているので、真の情報があがっていないのではと思うことが少なくはない。多少のことは、問題なく通り過ぎてしまうとは思うものの、研究所を揺るがすようなことが、打つ手がなくなってからから報告される事態とならないか不安は残る。

36歳で自分の研究室をもってから、小さな研究室という責任を負うようになり、責任は次第に大きくなり、今は、国立の研究開発法人の責任を担っている。東大の研究室や理化学研究所のセンターでは自分の判断で人を採用することが多かったが、今は、既に存在していた研究機関に落下傘で理事長として赴任した。

私自身の研究者基準では、すいぶん甘い人が少なからずいた。国立の研究機関で、ミッションが明確であるにもかかわらず、それを理解していない人もいたし、今でもいる。税金で支援されている研究所である以上、国民に還元する責任を負うべきであるが、それを微塵も感じていない人がいる。結果ではなく、少なくともそのような意識で研究に従事して欲しいものだ。


編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2026年5月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

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