補正予算の財源論で逃げる首相・追及しない野党

きょうの党首討論は、2月の衆院選後初めて開かれ、野党6党首が高市早苗首相と一対一で論戦を行った。

午後3時から45分間の日程で、国民民主・玉木雄一郎氏、中道改革連合・小川淳也氏、立憲民主・水岡俊一氏、参政党・神谷宗幣氏、公明党・竹谷とし子氏、チームみらい・安野貴博氏が質問に立った。

補正予算は編成が前提

最大の焦点は、補正予算だった。国民民主党の玉木代表は、ガソリン代や電気・ガス代の補助に3兆円規模の補正予算が必要だと提起したうえで、新規国債に頼らない財源確保を求めた。

これに対し首相は、補正予算の規模や内容はまだ示せないとし、補正予算の編成は否定しなかった。赤字国債については「わからない」と明言を避けた。

玉木氏はさらに、中低所得の勤労者を中心に1人5万円程度を給付する案を示し、マイナンバーと公金受取口座の登録者に対象を絞る案も提起した。首相は、給付付き税額控除の制度設計こそ本丸だとし、低所得・中所得層に重点支援する考えを示した。

消費減税は「早期に取り組む」

消費税減税も論点となった。玉木氏が、自民党が衆院選で掲げた食料品消費税ゼロの実施時期を問うと、首相は社会保障国民会議の中間取りまとめ後に政府として法案を出すと説明し、早急に取り組むと述べたが、具体的な時期は明示しなかった。

中道改革連合の小川代表は、イラン情勢による資材不足、価格高騰、納期遅延、資金繰り悪化を取り上げ、供給サイドへの支援を要求した。首相は「危機だからこそ供給力を強くする」と述べ、ナフサ不足など現場の目詰まりも把握していると答えた。

財源論では、小川氏が不要不急の基金見直しを求め、赤字国債依存は市場の警告を招くと批判した。首相は、赤字国債の発行を抑えながら生活と事業を守るとし、基金、補助金、税外収入の見直しを進める考えを示した。

外交・安全保障では、立憲民主党の水岡代表が米中首脳会談と、米国・イスラエルによるイラン攻撃の国際法上の評価を問うた。首相は米中対話を歓迎する一方、米国の行動について国際法上の評価を明らかにすることは国益に資しないと答えた。ここでは、価値外交よりも国益優先の姿勢が鮮明になった。

公明党の竹谷代表は、子どもの貧困対策や中小企業支援を質問した。首相は、子ども1人あたり2万円の給付に加え、食料品消費税ゼロや給付付き税額控除の早期実現に取り組むと答えた。中小企業対策についても、補正予算を含めて検討する考えを示した。

赤字国債で「インフレ税」が増税される

特に重要だったのは、首相が物価高対策と中東情勢への対応を打ち出しながらも、財源や実施時期については明確な答えを避けた点である。

野党側は、給付、減税、供給網対策、財源規律をそれぞれの立場から迫ったが、首相は「できるだけ早く」「検討する」「抑制する」といった表現にとどめた。

野党も財源は追及しなかった。要するに赤字国債を増発してインフレで税収を上げ、政府の実質債務を減らすインフレ税で国民をごまかそうということで与野党が一致しているのだろう。

そうこうしていうちに長期金利は2.8%を超え、1ドル159円台になった。日本の財政は、こんな穴のあいたバケツに水を注ぐような状況で大丈夫なのだろうか。

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