旅先で何かをしたがる日本人、何もしない外国人

内藤 忍

出身国によってステレオタイプな分類をするのは誤解を招きやすいことを承知の上で敢えて書かせてもらうと、日本人の旅行の行動パターンには他の国にはない特徴があります。

日本人は週末の休暇を利用して旅行することが多く旅行期間も短めです。そして、せっかくの旅行だからとスケジュールを立て、有名な観光地を巡り、有名店に並んででもご当地グルメを堪能するような人が多いようです。

何かをしていないともったいないとアクティブに動き回るのが典型的な旅のスタイルです。

一方で、欧米を中心とした外国人旅行者は旅行期間が日本人に比べ圧倒的に長くそのせいもあってか何もしない時間を大切にしています。

例えば、リゾート地のプールサイドやビーチで、ただひたすらに本を読んだり、一日中ぼんやりと景色を眺めて過ごしたりしています。

彼らにとっての旅行とは日常の時間に拘束される生活から完全に解放され、心身をリセットするための時間です。だから仕事のように何かやることをあらかじめ決めてそれを達成するためのイベントではないのです。

この違いは、日頃の働き方や余暇に対する価値観の裏返しと言えるかもしれません。

日本人は日常の延長線上で、効率や達成感を旅にも求めてしまいがちです。

しかし、せわしなく動き回る旅は、肉体的な疲労を誘い、精神的なリフレッシュにも繋がりにくいものです。

せっかくの休暇で疲れてしまうと言うパターンの人もよく見かけます。

私が主宰する投資家コミュニティーメンバーで共同投資をしている「CASK」という宿泊施設は観光型ではなく滞在型の旅行スタイルに向いた宿です。

香川県三豊市にあって、瀬戸内海に面した高台にあるスタイリッシュな施設です。

穏やかな海を望むその空間には、過剰なエンターテインメントはありません。ただ波の音に耳を傾け、移り変わる景色を眺めながら、贅沢に時間を過ごすための設備が整っています。

お風呂にはフィンランド式サウナが設置されており、サウナからも瀬戸内海を望むことができます。

さらにオープンテラスにはジャグジーがあって、ジェットバスにつかりながらのんびりと海を眺めることもできます(写真)。

そしてオプションサービスでバーベキューマイスターによる本格的なバーベキューのサービスも提供されています。

どこかの観光地に出かけるというより、チェックインからチェックアウトまで部屋の中で好きなことをして時間を過ごす贅沢が味わえます。

有名な観光スポットに行っても混んでいるばかりで、写真を撮るくらいでは大きな満足度はありません。またSNSでバズっている飲食店に行っても混んでいて落ち着いて食事をすることもできません。

そんなパッケージツアーのようなせわしない旅行をしている方は、たまには目先を変えて滞在型宿泊体験を味わってみてはどうでしょうか?

私も三豊に来月お邪魔する予定です。

maruco/iStock


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年5月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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