天皇家は「ウルトラマンファミリー」である(アーカイブ記事)

皇位継承問題は、日本の伝統とは何かを考える上でも重要である。継体天皇(オホド)までは地方豪族が離合集散する氏族社会で、オオキミは武力で成り上がった豪族が多かった。北陸からでてきた継体も、その一人と考えられる。

継体以降は世襲になったが、その後はずっと「男系男子」だったのかというと、女帝が8人もいる。天皇が「男性天皇の血統」という意味の男系に限定されるようになったのは、藤原氏が娘を皇后にしてその外戚として政治を支配するようになった平安時代以降だが、実際には男子が生まれなかったら「不義の子」も天皇にした。

要するに「万世一系の皇統」はフィクションであり、したがって「例外なく男系で継承した」という事実もないのだ。本郷和人氏は天皇家を「ウルトラマンファミリー」にたとえている。

1966年に「ウルトラマン」が放送され、翌年「ウルトラセブン」が放送されたが、これは当初まったく別のシリーズだった。その後「ウルトラマンエース」や「ウルトラマンタロウ」や「ウルトラの母」などが創作され、これが後にウルトラマンファミリーになった。「天皇ファミリー」もこのように多くの氏族を統合する物語なのだ。

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コメント

  1. 早川蒼真 より:

    この記事には、正しいところもあります。
    たとえば、「継体天皇(けいたいてんのう)より前の、ずっと昔の天皇のことは、はっきりしないことが多い」という点。これは本当です。
    大昔のことなので、記録が少なく、「神話(しんわ=神さまの物語)」と混ざっている部分もあります。
    ここは認めていいところです。

    でも、この記事はそこから先の話が、とても雑(ざつ)になっています。だから、まちがっているところは、はっきり反論します。

    ## 反論①:「男系(だんけい)になったのは平安時代から」は、大いなるウソ

    池田さんは、「天皇が男系(お父さん方の血すじ)に決められたのは、藤原氏(ふじわらし)がいばっていた平安時代より後だ」と言っています。

    **これは、はっきりまちがいです。**

    お父さん方の血すじで天皇をつぐ、という考えは、平安時代よりもっと前、今から1300年以上前の「天武天皇(てんむてんのう)・持統天皇(じとうてんのう)」のころには、もう国の決まり(律令)や、政治の考え方として、しっかりできあがっていました。

    では、藤原氏は何をしたのか?

    藤原氏は、自分のむすめを天皇のお嫁さんにして、その子(次の天皇)の「お母さんがわの親せき(外戚)」になることで、いばっていたのです。

    でも、よく考えてください。これは「天皇が、お父さん方の血すじ(男系)であること」が、すでに決まっていないと、成り立たない作戦です。

    > 藤原氏が「男系のルール」を作ったのではありません。
    > もともとあった「男系のルール」に、藤原氏があとからくっついて(寄生して)、いばっただけなのです。

    つまり、池田さんは原因と結果を、さかさまにしています。

    ## 反論②:女帝(じょてい)が8人いたことの、本当の意味

    ここが、いちばん大事なところです。

    池田さんは、「女帝が8人もいるんだから、ずっと男系男子だったわけじゃない」と言って、まるで女帝が「男系のルールの例外」みたいに書いています。

    **でも、これは「女の人(性別)」と「お父さん方の血すじ(男系)」を、わざとゴチャまぜにした、とても悪質(あくしつ)なテクニックです。**

    事実はこうです。

    推古天皇から後桜町天皇まで、8人10代の女帝がいましたが、その全員が、例外なく「**男系女子**」でした。つまり、女の人だけど、お父さん方をたどると、ちゃんと天皇にたどりつく人たちです。新しいよその血を、天皇家に持ちこんだ人は、一人もいません。

    さらにすごいのは、この女帝たちは、ほとんどが「結婚していない人」か「夫を亡くした人」で天皇になり、天皇になったあとは、子どもを産んでいないということです。

    なぜか?

    もし女帝が、ふつうの家の男の人とのあいだに子どもを産んだら、その子は「お母さん方(女系)」で天皇につながることになってしまうからです。それをぜったいに防ぐための、ものすごく強い意志(いし)が、ここにはあります。

    > だから女帝は、男系をこわす証拠どころか、その反対です。
    > 「何があっても、お父さん方の血すじ(男系)を絶やさないぞ」という、ピンチヒッター(中つぎ)だったのです。
    > これは、むしろ「男系を絶対まもる」という考えの、強い証拠なのです。

    「女の人が天皇になった」ことと、「お母さん方の血すじ(女系)でもよかった」ことは、まったく別の話。池田さんは、ここを混ぜてしまっています。

    ## 反論③:「不義の子も天皇にした」という、根拠のないウワサ

    池田さんは、「男の子が生まれなかったら『不義(ふぎ)の子』も天皇にした」と、ドキッとするようなことを書いています。

    でも、聞きたいのです。**いったい、どの天皇のことを「不義の子」だと言いきっているのでしょうか?**

    名前も証拠も出さずに、「もしかしたら、いたかもしれない」という池田さんの想像を、まるで事実みたいに書いているだけです。

    そんな「もしかしたら」を全部みとめていたら、世界中の王族の歴史は、全部ウソだということになってしまいます。

    ## まとめ:話のすり替えに気をつけよう

    この記事は、こういう「すり替え」をしています。

    ① 「天皇の始まりには、神話っぽくて、はっきりしない部分がある」 → **これは正しい**
              ↓(ここで話が飛ぶ)
    ② 「だから、男系でつないできたという原則も、中身がなかった」 → **これはまちがい**

    ①が正しいからといって、②が正しくなるわけではありません。ここが、いちばんズルいところです。

    伝統を「本当かな?」と考え直すのは、とても良いことです。でも、そのためには、まず**事実を正しく知ること**が、ぜったいに必要です。

    土台がまちがっていたら、その上にどんな立派な話を組み立てても、ぜんぶ崩れてしまうのですから。