旧宮家に皇室の養子になる候補はいるのか?

皇室典範改正の骨子案が正副議長に提示されたが、野党から疑問が出て、25日にあらためて修正案を出し、30日に閣議決定する予定だ。

皇籍離脱した旧宮家11家族(毎日新聞)

憲法違反の疑義は払拭できない

特に憲法違反となる可能性について、内閣法制局は「養子は現行の皇室典範で皇族だった者の子孫に限るので、門地による差別には当たらない」という附則をつけて再提示する予定だが、これは1947年の5ヶ月間の話で、79年後の現在に法的効力はない。

衆議院法制局は「養子案が憲法14条の法の下の平等や貴族制度の禁止に抵触すると指摘する憲法学者や野党の意見も無視できない」と慎重論を示している。

天皇家の養子になる「15歳以上の独身男子」はいるのか

現在、皇族数確保の策として議論されている「旧宮家(旧皇族)の男系男子の養子案」について、現存する主な旧宮家である久邇(くに)家、賀陽(かや)家、竹田家、東久邇(ひがしくに)家の関係者からは、それぞれ異なる見解やスタンスが示されている。

久邇家:養子案には懐疑的で「相当な覚悟が必要」

戦後に3歳で皇籍離脱をした旧久邇宮家の三男・久邇朝宏氏は、複数のメディア取材に対し、民間人から皇族になることへの高いハードルを率直に語っている。

  • 求められる覚悟: 「ひたすら国民のためを思って働かなければならず、一定の覚悟(相当な覚悟)がいる。自分はそうはなれないし、なれる人はそうそういないと思う」と述べ、国民の受け入れも容易ではないとの見方を示した。

  • 伊勢神宮大宮司などを歴任した久邇邦昭氏は「旧皇族を皇籍に戻すべきだという案については、何を今さらというのが正直なところ本心だ。皇籍に復して国民の貴重な税金をいただくのには拒否反応がある」と語った。

賀陽家:「立場が違い過ぎ、恐れ多い」とコメント

賀陽家は、悠仁さまや愛子さまと年齢の近い未婚の男系男子がいるとされ、有力な養子候補としてメディアで度々名前が挙がる家系である。

  • メディアの取材に対して公にコメントを出しておらず、慎重に沈黙を保っている。当事者としての立場上、政治的な発言を控えているとみられる。

  • 賀陽家の当主、正憲氏は「立場が違いすぎ、恐れ多いことです。息子はゲーム機で遊ぶ、普通の男の子です。皇室様へのお婿入りなど考えること自体、失礼と思います」という。

東久邇家:公式にはノーコメントだが消極的

東久邇家は、現存する旧宮家の中で最も未婚の男系男子が多い(6名前後とされる)家系である。昭和天皇の長女・成子さまが降嫁された家であり、血縁関係も近いが、当事者となる可能性が最も高い家の一つであるため、箝口令が敷かれていると推測される。

  • しかし東久邇盛彦氏は「旧宮家から養子を取るといっても、あまりイメージがわきません」と消極的。
  • 東久邇征彦氏は「皇族の減少は心配ですけど、私は外野の人間。そんな話になっても、お断りさせていただく」と語った。

竹田家:皇籍復帰・養子案の積極的な推進

竹田家は、旧宮家の中でも最も積極的に皇位継承問題や養子案に関する発信を行っている。

  • 先代の遺訓: 戦後に皇籍離脱をした旧竹田宮家の当主・竹田恒徳氏は、自身の著書の中で「身分は変っても、身をもって皇室を守る堅い決心をした」と記しており、民間人となっても皇室の藩屏(守り垣)としての意識を保ち続けていた。

  • その孫であり作家・評論家の竹田恒泰氏は、メディア等で「1日も早く旧皇族の皇籍復帰を実現し、皇室の未来を安定させたい」と主張し、制度改正を強く後押ししている。彼には4歳の長男がいる。

「愛子天皇」の道をふさぐ養子案を急ぐ必要はあるのか

今のところ積極的なのは竹田家だけで、恒泰氏の長男が候補だといわれているが、15歳になるのは10年以上あとで、本人に皇族になる気があるかどうか、なっても結婚して男子ができるかどうかはわからない。これは多段階の危険な賭けである。

皇室典範が継承順位の第1位と定める「直系の長子」である愛子様を避けて、こんな無理な条件で養子をさがすのは「女性を天皇にしたくない」という自民党(特に麻生副総裁)の意向を受けたものだと思われる。

しかし養子が決まらなかったら、どうするのか。国会が「男系男子」の方針を決めて「愛子天皇」の道をふさぐと、結果的には皇室が終わることになるのではないか。

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