ANA、批判殺到したSFC特典制度の見直しを再検討

ANAホールディングスは25日、2028年度から予定していた全日本空輸(ANA)の上級会員向けクレジットカード「ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)」の特典制度改定について、内容を再検討すると公式に明らかにした。

4月に発表された年間決済額300万円を基準とした「SFC PLUS」と「SFC LITE」の区分制度に対し、SNSを中心に「改悪」との強い反発が広がっていたことが背景にある。ANAは顧客からの意見を踏まえ、既に案内した内容を再検討すると謝罪し、詳細は2026年9月末までに改めて案内するとした。
  • 改定の主な内容は、ANAカードおよびANA Payの年間決済額が300万円以上の会員を「SFC PLUS」としてANAラウンジ利用やスターアライアンス・ゴールド資格、5000マイル積算を維持し、300万円未満の会員を「SFC LITE」としてラウンジ利用不可、スターアライアンス・シルバー相当に格下げするものだった。
  • 判定期間は2026年12月16日から2027年12月15日で、既存会員も対象となり、100万ライフタイムマイル到達者を除き新規入会時はLITEからスタートする仕組みとなっていた。
  • 背景として、空港ラウンジの慢性混雑緩和や、実際の利用頻度が高い顧客にサービスを集中させる狙いがあったとみられる。
  • ANAは、「ANA経済圏」の強化を目指し、クレジットカード決済を軸に顧客を囲い込む戦略の一環とされている。一方で、従来のSFCが「年会費を払い続けるだけで半永久的に上級特典を維持できる」と宣伝されてきた点が、急な変更で「約束違反」と受け止められた。
  • 「改悪だ」「さすがにやりすぎ」「SFCが一生モノではなくなる」との批判が殺到し、すでにカードを解約した会員からは「遅きに逸した」との声も出た。
  • 一方で再検討発表後には「300万円基準が下がるかも」「良かった」と安堵する投稿もみられ、「方針ブレブレで信用失った」「株主総会前に発表した意図は?」といったANAの対応を疑問視する意見も散見される。
  • 報道の多くで、顧客離反のリスクを織り込みつつも、声の大きさに押された形の対応と指摘されている。
  • ANA公式の対応として、公式サイトで「多くのお客様よりご意見をいただいています。現在、改定内容について、見直しを検討しています」と明記し、9月末までの再発表を約束した。

ANAは顧客の声に一定程度耳を傾ける姿勢を示したが、一度失った信頼の回復と、9月末の新制度内容が今後の焦点となる。マイル修行や上級会員制度のあり方が再び注目を集めそうだ。

SCM Jeans/iStock

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