世界のニュースを面白がる作法について『世界のニュースを日本人は何も知らない 激レア&ディープ情報版』

日常の退屈を抜けてディープな情報へ

日本のテレビや大手メディアが流すニュースは、いつだって当たり障りのない予定調和で固められている。どこかの誰かが決まりきったコメントを読み上げ、お茶の間がなんとなく納得して終わる。そんな情報空間に浸かっていると、自分がいま世界で何が起きているのか全く分かっていないという現実から目を背けたくなってくる。

アゴラでもお馴染みの谷本真由美『世界のニュースを日本人は何も知らない 激レア&ディープ情報版』(ワニブックス【PLUS】新書)を読めば、日本のメディアが絶対に報じないような、強烈でディープなネタがいくらでも転がっている。

他国の若者たちがどんなくだらない流行に熱狂しているのか、あるいは為政者やセレブたちが裏でどんな滑稽な失態をやらかしているのか。そういう生々しいディープな情報に触れることこそが、退屈な日常をサバイブするためのスパイスになるのだ。

TomasSereda/iStock

メディアが報じない世界の裏側を覗く

私たちが普段目にするニュースは、都合の悪い部分が綺麗に削ぎ落とされたお仕着せの物語だ。特に日本のメディアは「海外ではこうなっている」という定型句が好きだが、その裏側にある個人の欲望や、組織の泥臭い権力争いについては、まるで見て見ぬふりをする。しかし、少し視点を変えて海外のローカルなトピックやSNSの隅っこを覗いてみると、人間の欲望や愚かさが剥き出しになった面白い現実が次々と見えてくる。

例えば、ある国では若者たちが監視カメラに向かって奇妙なポーズをとる「ライフハック」に熱中し、別の国では有名人がAIを使って歴史ドラマの主人公にすり替わり、それが大バズりしているといった話だ。立派な肩書を持った評論家たちが真面目な顔をして解説している裏側で、現実の世の中はもっといい加減で、もっと泥臭く動いている。その事実を知るだけでも、既存の報道がいかに薄っぺらいものかが見えてくるはずだ。

「自分で探す」という能動的な姿勢

まずはニュースを鵜呑みにするのではなく、自ら面白がりながら疑ってみる姿勢が何よりも大切だ。綺麗事ばかり並べる退屈な解説から離れて、世界のあちこちで起きている奇妙な出来事に目を向けてみる。

情報を探す際、AIに頼り切るのも悪くはないが、やはり自分の足で、あるいは頭で、現地の文脈を読み解こうとする努力が欠かせない。そうして掘り起こした情報の断片を繋ぎ合わせるプロセスこそが、本当の意味での「世界を知る」ことにつながるのではないだろうか。退屈な日常を打破するヒントは、権威あるメディアが提供してくれるものではなく、私たちが自分自身の好奇心で拾い上げてくる情報の海の中に沈んでいるのだ。


世界のニュースを日本人は何も知らない 激レア&ディープ情報版

【目次】
はじめに
第1章 世界の「おもしろニュース」を日本人は何も知らない
第2章 世界の「変な法律と奇祭」を日本人は何も知らない
第3章 世界の「ドバイのインフルエンサー」を日本人は何も知らない
第4章 世界の「実は考えさせられるニュース」を日本人は何も知らない
第5章 世界の「シリアス系ローカルニュース」を日本人は何も知らない
第6章 世界の「インドの結婚事情」を日本人は何も知らない
第7章 世界の「やらかし系マイナーニュース」を日本人は何も知らない
第8章 世界の「驚きのマイナーニュース」を日本人は何も知らない
第9章 世界の「マイナー&ローカルニュース」を知る方法

コメント投稿をご希望の方は、投稿者登録フォームより登録ください。

コメント