7月上旬、まだ涼しかった頃。近畿地方北部をドライブしました。兵庫県から車を北上させ、京都府の丹後半島に入ります。

やってきたのは半島東部の伊根町。ここには「伊根の舟屋」と呼ばれる国内では珍しい、海沿いに舟屋がずらっと建ち並ぶ光景を観ることができます。


奥に船がしまわれているのがわかる。
舟屋は「船の倉庫」。もともと木造であった船は、漁に出たあと乾かす必要があったため、風雨をしのげる建屋の中に入れて乾かしていました。それが舟屋の始まりです。
船は木造ではなくなりましたが、今でも舟屋の中に入れて保管している漁師が多くいます。水深が深く干満差が少ないことも舟屋を作るのに適していたようです。二階はかつて、休憩所や物置に使われており、住人は道路の向かいの家に住んでいることが多かったようですが、今は核家族化が進み、二階を住まいにする舟屋も増えてきています。

最近では船を乾かす必要がないので舟屋の外につないだままの家もあるようです。

船着き場から観光船が出ていきます。少し離れたところからより大型の観光船が出ているのですが、こうして少人数で乗れる観光船が舟屋の近くからでています。

伊根の舟屋のある辺りは小さな湾のようになっています。湾の向こうにも舟屋がびっしりと建ち並びます。道路が今ほど発達していなかった頃は陸路で対岸の集落まで行くよりも、船で行った方がずっと早かったといいます。船は漁に出るだけでなく、移動手段としても必需品でした。

少し集落を散歩します。狭い道路を挟んで右手が舟屋、左手が母屋です。母屋の奥にはすぐ山が控えています。平地の少ない場所ですが、湾を形成した中にあって終始穏やかな天然の良港であることから、ここに集落が形成されました。

通りの所々で舟屋を見学できるオタクがあるのでのぞかせてもらいます。


釣りに使う道具が壁に並べられた先に、漁に使う小舟が大事に保管されていました。

船の先はもう海。落ちないように気をつけて歩かなければいけません。海底の石がよく見えて透明度が高いことがわかります。

舟屋から隣家を望む。

舟屋から隣家を望む②

集落から少し車を走らせて、道の駅 舟屋の里伊根にやってきました。この道の駅は集落のすぐそばにあった崖の上に建っています。そのためここからは舟屋が並ぶ伊根の街並みを一望することができます。

対岸の先まで舟屋がびっしり並ぶのがわかります。これだけの家屋が海沿いにびっしり並ぶ光景を観ることは容易なことではありません。なかなか壮観です。

倍率をあげてみました。

地形的な特徴が生んだ独特の家屋「伊根の舟屋」。その珍しさから日本人だけでなく外国人観光客も多く観光に来ていました。家の真下から船が出てきて海へと向かっていくここでしか見ることができない光景を観に、ぜひ丹後半島の先まで足を運んでいただきたいものだと思いました。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2026年7月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。







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