上田綺世選手の妻・由布菜月さんのYouTubeでの育児発言が物議

サッカー日本代表の上田綺世選手の妻で、モデルやインフルエンサーとして活動する由布菜月さんの育児をめぐる発言が議論を呼んでいます。

由布さんは2026年4月に第1子となる長女を出産しました。YouTubeへ投稿した動画で、産後の心境や夫婦の育児について語ったところ、その一部が切り抜かれて拡散されました。

「1人で育児をしているような気に」

由布さんは、上田選手と離れていた時期について、「1人で育児をしているような気になってしまう」と感じたことがあったと振り返りました。ベビー用品などを1人でそろえる中で、夫が育児に関心を持っているのか疑問に感じ、その思いを本人に伝えたといいます。

由布菜月さん

一方で、その時期がワールドカップと重なっていたことについては、由布さん自身も「しょうがないこと」と認めていました。

しかしXでは、「W杯中に夫へ育児を求めて喧嘩した」との解釈が広がり、選手の集中を乱したのではないかという批判が相次ぎました。

家庭内の不満をなぜ公開したのか

批判の第1の論点は、夫婦間の不満を不特定多数が見るYouTubeで語ったことです。

上田選手は日本代表の中心選手であり、妻の発言は本人だけでなく、選手としての評価にも影響します。夫がいない場で家庭内の衝突を一方的に公表することには慎重であるべきだ、という指摘には一理あります。

とりわけ由布さんは、私生活の発信を仕事の一部とするインフルエンサーです。日常や家族について発信し、再生回数や広告、知名度につなげる以上、「個人的な感情を語っただけ」では済まされません。

私生活を公開して収益化する自由には、発言によって家族の名誉や仕事に影響を与える責任も伴います。刺激的な部分が切り抜かれ、独り歩きすることも、ある程度は予測しなければならない立場です。

W杯前の選手への配慮は十分だったか

第2の批判は、上田選手の特殊な状況への配慮が足りなかったというものです。

ワールドカップは、プロサッカー選手にとって選手生命を左右しかねない大舞台です。その準備期間に一般家庭と同じ育児参加を求めるのは現実的ではない、との意見もあります。

上田選手は出産に立ち会い、大会前には夜間の育児も担当していたとされています。家庭を完全に放置していたわけではありません。

そうした経緯を考えると、「育児に興味があるのか」と受け取られかねない発言は、一面的だったとの批判も避けられないでしょう。夫への不満を公にするのであれば、夫が担っていた役割についても同じ程度に説明する必要がありました。

「選手の妻なら黙って我慢」は違う

ただし、由布さんへの批判がすべて正当なわけではありません。

産後間もない時期に夫が不在となれば、孤独や不安を感じるのは自然です。初めての育児に加え、出産からの回復や夜間対応を抱える負担は軽くありません。

「夫はW杯に出るのだから、妻は黙って支えるべきだ」という考え方では、育児負担を妻の我慢に押しつけるだけです。トップアスリートであっても家庭への責任がなくなるわけではありません。

一方、Xで見られた「妻失格」「夫の足を引っ張る」といった人格攻撃や、ほかの選手の妻との比較も行き過ぎです。批判すべきなのは発信の仕方であって、由布さんの人格や女性としての価値ではありません。

発信する側にも受け取る側にも節度を

今回の問題は、由布さんが全面的な被害者で、批判する側がすべて悪いという単純なものではありません。

由布さんには産後の孤独を語る権利があります。しかし、著名な夫との私生活を発信し、それを活動や収益につなげる以上、夫や家族への影響にも責任を負う必要があります。

同時に、発言の一部だけを切り抜き、夫婦のどちらかを悪者にして公開裁判を行うSNSの風潮も健全ではありません。

問われているのは、育児を夫婦の勝敗にすることではなく、家族の私生活をどこまで公にし、その結果起こってしまった反応を、誰がその責任を引き受けるのかという現代的な問題ではないでしょうか。

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