【更新】「国家公務員上級職試験に合格した」という高市早苗氏の話は経歴詐称

高市早苗氏が1983年度の国家公務員試験上級職試験に合格したが、それを「蹴った」というのは虚偽である疑いが強い。チャッピーに確認してみた。

高市氏本人が、自著で「国家公務員になる予定だった」と書いています。画像は高市早苗氏の1989年の著書『アズ・ア・タックスペイヤー――政治家よ、こちらに顔を向けなさい』の40~41頁ですね。同書が高市氏本人の著書であることは国会図書館でも確認できます。(国立国会図書館サーチ(NDLサーチ))

「1984年4月から、私は国家公務員としての生活をすることになっていました。それを辞して、政治の世界に入るようになった」

さらに次頁では、

「一応大学を出て、高級官僚への道を蹴ってきた私のプライドは……」

と書いている。これは単に「国家公務員試験を受験した」「筆記試験に受かった」という話ではありません。普通に読めば、最終合格して官庁に採用され、国家公務員、しかもキャリア官僚になる資格・進路を得たが、それを自分の意思で捨てて松下政経塾へ進んだという意味です。

ところが昭和58年(1983年)の官報では、国家公務員採用上級職試験の甲種にも乙種にも、最終合格者名簿に「高市早苗」が存在しません(GPTとGrokとGeminiで確認)。

国家公務員上級甲種試験は、最終合格しただけでも採用が保証される制度ではありません。最終合格者が採用候補者名簿に載り、その後に各省庁から採用される仕組みでした。つまり、

筆記合格 → 最終合格 → 官庁による採用

という少なくとも3段階があります。最終合格発表は8月19日で、松下政経塾の合格発表は9月上旬なので、この段階では公務員試験に不合格だったことがわかっているはずです。「高級官僚への道を蹴って政経塾に入った」という記述とは矛盾します。

もし高市氏が第1段階までしか行っていなかったのなら、「1984年4月から国家公務員になることになっていた」という1989年の本人の説明は経歴詐称の疑いが強い。

【追記】この他にも本人が公務員試験について語っているのは次の通り。「筆記試験までは通った」という話もしているが、「合格した」という話もしている。

  • 2025年の『女性自身』は、高市氏の知人の証言として「国家公務員上級試験をパスしていたにもかかわらず、松下政経塾に行った」と報じていますが、これは高市本人の発言ではありません。
  • 2026年の別冊宝島をもとにした記事では、「高市氏は当時、国家公務員の試験を受けて筆記試験までは通っていた」とされています。つまり、こちらは「最終合格」ではなく、より限定された表現です。
  • 2025年のWebちくまでは「国家公務員になる予定で、筆記試験にも合格したものの、途中で気が変わって松下政経塾へ入塾した」という記述があります。つまり最終合格していないわけです。

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