日本はポイント経済圏が異様に強い独特の文化があると思います。私の友人が頻繁に日本に行く私に「航空会社はどれを使うの」と聞くので「その時次第」と返したところ、「もったいない。2年に1度ぐらいは無料で日本に行けますよ」と。私がそれに返したのは「ダイナミック プライス レンジが普及している国際線価格において自分の贔屓の飛行機に乗るのに数万円も高い航空券を買う囚われの身になるほうがバカバカしいです」と申し上げました。
ちなみに最近ご愛用のZIP AIR。日本ではJAL子会社のLCCという位置づけですが、私はこの航空会社を積極的に使う理由が3つあります。1つは到着時間が他社に比べて圧倒的に早く、その日を活用できること、2つ目が機内サービスがないこと。よって自分で自己防衛的に弁当から飲み物、時としてお菓子まで持ち込み、好きな時に好きに食べられる自由度があること。3つ目は爆速のインターネットが無料で使えること。そこでZIP AIRのメンバーらしきところに入っているのですが、今までポイントが溜まったことが全くないので先般チェックインの際、係員に聞いたところ、「仕組みとしては作ったのだけどポイント付保によるマーケティングはしていません」と。

ZIP AIR 公式HPより
つまりいくら乗ってもポイントはつかず、その時次第の金額だけど上記3つの満足は他社では味わえないので気にしていません。
結局お得感とは何か、なのですよね。私の哲学では払った金額見合いのサービスが得られたか、それ以上なら満足、それ以下なら不満であり、「割引で気持ちが買収されることはない」のであります。
日本に行けば本をどうしても買ってしまうのが私の消費癖。メインはジュンク堂ですが、そこにこだわっていると良い本を見落としてしまうのです。近くには旭屋を買収した紀伊国屋とか三省堂といったメジャー書店があり、それぞれ陳列が個性豊かなのです。もしも私がポイント縛りのケチ男だったら紀伊国屋なり三省堂で見つけた本をわざわざポイントを稼ぎにジュンク堂まで戻るのか、という話です。それは絶対にありません。そんな暇はないし、今すぐ自分の専有物にしたいからそこで買うのです。
オンライン ショッピングやレストラン選びでコメント欄を丹念に読み、評価点を確認してようやく決める方は割と多いと思います。私は自慢じゃないけれど見ません。そこにあるコメントが時として星1つから5つまでばらけているのを見るにつけ、個人個人の感性による評価は中立性が保てないと考えるからです。むしろ誰かに連れて行ってもらう、紹介してもらう、自分の感性と相性が合うか自分で考え、感じることで自分なりに評価するにとどめています。
「マイル修行は機会損失」とタイトルで書いたのはいわゆる売り手側の囲い込みというマーケティング手法にまんまと引っかかってしまい、その虜になってしまうと他のものが見えなくなるばかりか、むしろ無駄遣いをすることすらあると申し上げたいのです。例えば無料航空券が取れるから〇〇に行こう、という具合。いくら航空券が無料でも出費ゼロの訳ないのです。
寿司屋とか飲み屋でお気に入りのところに入り浸る方は多いと思います。予約の取れない寿司屋ではだいたい食事して帰りの精算をする時に次の予約をしていく人が多く、「誰とくるかわからないけどではまた1か月後に」という具合。もちろん個人の満足度の話なのでどの店で食べようが、どの店で飲もうが勝手ですが、星の数ほど選択肢があるのに固定化するのはもったいないと思うのです。
上級のサービスが得られるじゃないか、と言われます。常連になれば一品ぐらいおまけがつくかもしれないし、寿司屋の大将に顔を覚えられれば優越感もあるでしょう。飛行機ならマイルのスタータスをいかに上げるかがマイル修行の語源であります。あとは空港のラウンジ利用ですね。私はラウンジでグダグダするならギリギリに搭乗したい方です。だからここでも価値観の違いになってしまうのです。確かに私は昔は成田空港のVIPルーム常連だったし、もちろんラウンジも経験した上で今の価値観が形成されています。
ポイントの呪縛から解放されると選択肢が異様に増えるはずです。その時、「知らなかった」と思うことがたくさんあるでしょう。私は消費者は賢くあるべきだと思っており、値引きとか、囲い込みではなく、相手が提供するクオリティやサービスと自分が今求めるサービスの合致点を見出すという視点で消費をされてみたらどうかと思います。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年8月30日の記事より転載させていただきました。







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