
今年のお盆休みは大分県を旅しました。
日田市で車を借り、以前から行きたかった大分県の観光名所をいくつか巡るドライブに出かけます。

日田市から東に車を走らせ小一時間。玖珠町の豊後森駅に来ました。車で来たのに、なぜか鉄道駅にいます。


小さな駅ですが、ストリートピアノも完備されています。
日田駅もそうですが、こちらも水戸岡デザイン。JR九州は水戸岡さんが携わった列車や駅が数多くあります。
豊後森に立ち寄ったのは、ここに知る人ぞ知る鉄道遺構があるから。

それが豊後森機関庫ミュージアム。ここを走っていた久大本線のSLや、黒川温泉のある南小国町に向かった旧宮原(みやのはる)線の車両基地として使われていた機関庫がいまもそのまま保存されています。九州で唯一残されている機関庫です。

半円形の車体が特徴的な気動車キハ07もここに保管。

展示されているSLは「キューロク」。9600型29612号は、大正8年から昭和49年までの55年間、長崎本線や唐津線で旅客、貨物輸送を担った機関車です。

転車台も残されていますが、岡山県津山市の「つやま学びの鉄道館」や、京都市の「京都鉄道博物館」のように動くことはありません。それに、機関庫のガラスもあちこちで割れていて、整備されていない印象を受けます。

昭和20年8月4日、終戦間際に米軍機の機銃掃討を受け、機関庫は相当のダメージを受けました。壁にはその弾痕が残り悲惨な戦争の歴史をなまなましく今に伝えます。以前は機関庫の近くまで行って弾痕の跡も確認できたようですが、今はこれ以上近づくことができませんでした。この機関庫は、リニューアルするよりも、戦争の歴史を今に伝えるためそのまま残すほうが歴史的が高いと判断されたのだと思います。

レトロチックなモードで撮ってみました。

戦争のあとも機関庫は使われてきましたが、昭和45年に久大本線からSLが姿を消すと、機関庫も役目を終えることとなりました。解体も検討されましたが、玖珠町がJR九州から買い取って保存され今日に至ります。

同じ敷地内にあるこちらの建物が豊後森機関庫ミュージアム。旧豊後森機関庫に関する資料の展示や鉄道関連資料の展示が行われています。午前10時から午後4時までの開館ですが、私が来たのは午前9時前。入ることはかないませんでした。残念。見る人が見ればわかる通りこちらも水戸岡デザイン。館内には水戸岡鋭二さんの製作品も多く展示されているようです。

豊後森駅では今日の久大本線を走る役割を担う特急「ゆふ」の交換が見られました。
久大本線の真ん中で半世紀の間機関車保管の役割を担った豊後森機関庫跡。かつての鉄道の歴史だけでなく、戦争の歴史を知ることができる貴重な鉄道遺構です。JR豊後森駅から徒歩5分くらいで着きますので、由布院観光などの折にぜひ立ち寄ってみてもらいたいと思います。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2026年8月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。







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