
僕が理事長を務める情報通信政策フォーラム(ICPF)では、制度・規制改革学会と共催して、9月28日(月曜日)にアルカディア市ヶ谷(私学会館)でセミナーを開催する。テーマは「ネット時代の国政選挙への提言」である。
すでにICPFサイトに案内を掲載したが、自由民主党、日本維新の会、中道改革連合、国民民主党、チームみらいの議員と、つくば市長が登壇する。民間有識者も多士済々なので活発な議論が行われると期待している。どうぞ、セミナーに参加いただきたい。
セミナーの焦点の一つはネット投票である。国会でも導入に向けて議論が進んでいるそうだが、今のところ段階的な導入にとどまりそうである。
投票所での電子投票は、2001年に「電磁記録投票法」が成立して以来、本格的導入に25年以上を要した。この間には高市首相のパートナ山本拓氏が頑張ったという記録も残っている。
ネット投票の本格的、全面的な導入に、同じように何年もかけるのはネット時代のスピード感に合わない。在外邦人、限界集落の住民や障害者も含め、だれでもがネット投票を利用できるように制度を改革する必要がある。ネット投票の導入は若者の投票率を向上させ、シルバー民主主義と揶揄される現状も打破される可能性が高い。
今までは各自治体の選挙管理委員会が選挙の実務を管理し、中央選挙管理委員会はそれらによる事務を総括的に管理する役割を担ってきた。しかし、過去の役割分担を基にネット投票システムを各自治体の選挙管理委員会が構築することは避けなければならない。似て非なるシステムが大量に導入されると相互運用性を向上させるなどの際に改修費用が跳ね上がる。費用を多く掛けられない自治体のシステムがセキュリティ上の問題を起こせば、電子投票で起きたように本格導入が止まってしまう恐れもある。
ネット投票システムは、十分なセキュリティを確保して中央選挙管理委員会で構築するのがよい。有権者がマイナポータル、マイナカードを利用して本人確認を行えば、二重投票などの問題も回避できる。
このセミナーに関連することだが、牟田学氏がKindle本「基礎から学ぶインターネット投票:デジタル民主主義を実現する統治基盤として」を出版された。電子書籍の提供元は「日本・エストニアEUデジタルソサエティ推進協議会(ジェアディス)」である。
この書籍の主張を大胆に要約すると次のようになる。
ネット投票の導入は投票手段の変更ではなく、日本の選挙の運営構造そのものに関わる問題である。ネット投票は統治基盤をオンライン化することであり、選挙関連データのデジタル化、標準化・オープンデータかなどと共に推進していくのがよい。
セミナーの前に一読いただければ役に立つだろう。







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