日本銀行は9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き上げ、1.25%程度とすることを決めた。長く続いた超低金利からの正常化がさらに進んだ。
問題は住宅ローンへの影響である。これまで日本では、低い変動金利を利用することで、高騰する住宅価格を何とか吸収してきた。しかし、その前提が崩れ始めている。

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変動金利1%超が当たり前に
変動型住宅ローンは日銀の政策金利の影響を受ける。三菱UFJ銀行では9月の新規借り入れの変動金利が年1.195%となっており、今回の追加利上げでさらに上昇する可能性が高い。
4000万円を35年で借りた場合、金利が1.195%から1.445%になると月々の返済は約5000円増える。8000万円なら約1万円だ。住宅価格と借入額が膨らんでいるだけに、0.25%の利上げも軽視できない。
固定金利へ逃げようにも、すでに高い
では固定金利にすればよいかというと、こちらも厳しい。三菱UFJ銀行では10年固定が年3%台後半、全期間固定では4%を超える。
住宅購入者は「変動なら将来の利上げリスク」「固定なら最初から高金利」という選択を迫られている。ゼロ金利時代のように、低金利で巨額のローンを組める環境は終わりつつある。
首都圏マンションは平均9770万円
影響が大きいのがマンション市場だ。8月の首都圏新築マンションの平均価格は9770万円、東京23区では1億3821万円と依然として高い。
一方、首都圏の発売戸数は前年同月比12.4%減、初月契約率も61.1%にとどまった。価格は高いままだが、買える人が減っている。
中古マンションにはすでに変調
中古市場ではさらに変化が見える。8月の首都圏中古マンションの成約件数は前年同月比10.5%減少し、平均価格も2.8%下落した。一方、在庫は8.2%増えている。
つまり「売りたい価格」と「買える価格」の差が広がっている。マンション市場では価格下落より先に、まず「売れなくなる」という現象が起きる。
それでも都心マンションが急落しにくい理由
ただし、マンション価格が一斉に暴落するとは限らない。建築費、人件費、土地価格が高騰しているため、デベロッパーは簡単には値下げできない。供給を絞ることで価格を維持することもできる。
今後は全面的な暴落よりも二極化が進むだろう。富裕層や海外投資家から需要のある都心の一等地は高値を維持する一方、住宅ローン利用者が中心の郊外や築古物件では値下げ圧力が強まりやすい。
「変動か固定か」より借入額が問題
これから重要なのは、「変動か固定か」よりも、そもそもいくら借りるのかである。
首都圏の新築マンションが1億円近くまで上昇する中、8000万円、1億円というローンを組めば、小幅な利上げでも負担は大きい。管理費や修繕積立金も上昇している。
今回の日銀利上げは0.25%にすぎない。しかし重要なのは、「住宅ローン金利はほとんど上がらない」という30年来の常識が終わったことだ。
マンション市場も「何でも値上がりする時代」から、「高くても売れる物件と、値下げしても売れない物件」がはっきり分かれる時代に入ろうとしている。







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