新聞折り込みが中古品買取業者だらけの訳

内藤 忍

自宅に配達される新聞を広げると最近は中古品の買取業者の折り込みチラシが増えました。今朝の朝刊には大手から地元のお店まで4社のチラシが入っていました(写真)。

大量のチラシが配られ、テレビやユーチューブ広告でもお笑いタレントを起用した派手な宣伝が目立っている。これはそれだけのコストをかけてもビジネスとして成り立つほど買取ビジネスが「高い利益率」であることの裏返しです。

ブランド品や時計、貴金属をはじめとする実物資産の再販売価値は上昇しており、まとめて買取をすることで安く仕入れられます。それを中古市場に流すだけで大きなマージンが取れる環境が整っています。

さらに「出張買取」という手法を使えば、実店舗の維持費を抑えつつ個人の自宅に眠る不要品をまとめて一気に仕入れることができます。

このようなサービスを利用することで自分が持っている資産を搾取されて損をしているのは中古品の市場価格を知らず安く売り払ってしまう消費者です。

本来なら市場で高値が付く価値あるモノが「おまとめ査定」などの名目で一纏めにされて不当に安い価格で引き取られていきます。

このようなビジネスが成立するのは、消費者側に自分で一品ずつ相場を調べたり、メルカリなどで出品するのが面倒くさいことから、簡単にできる買取サービスに強いニーズがあるからです。

利便性が買い叩かれることによって機会損失している事実を覆い隠してしまっているのです。

不要なものの処分とはいえちょっとした手間をかけて価格を比較して上手に売却すればすぐに数万円単位の価格の違いが出てきます。

商品によってはメルカリやヤフオクのような個人間売買サイトよりも買取専門業者の方が高く買い取りすることもゼロではありません。ベストな価格で売却すれば良いのです。

手間を省くために利便性を優先するという選択は否定しません。しかし、これだけの買取専門会社が乱立しているということは彼らの買取価格はマーケットの実勢価格よりかなり安くなっており、高い利益を得ていることを理解した上で利用するべきでしょう。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2026年9月18日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。

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