コンビニ vs. ミニスーパー:セブンの日販を超えた「まいばすけっと」

私はずばりスーパーマーケット世代であります。そしてコンビニが街に急速に増えてきた頃に海外に出てしまい、コンビニの進化と便利さを時間軸的に享受することはありませんでした。しばしば日本に来ていますが、めったに行かず、昨日コンビニに入ったのが1年ぶりぐらいかもしれません。日本で駅から家まで歩く間にコンビニが3軒あるのですが、目線に入っていないのです。まるで空洞のようなものです。

その代わり、最近、すーっと入るようなったのが「まいばすけっと」。東京地区以外の方は「何それ?」だと思います。イオンから事業継承し、独立、現在の主要株主もイオンなのでイオンのミニスーパーだと考えて頂いて結構です。

まいばすけっとHPより

なぜ私がそこに惹かれるかはスーパーマーケット世代の私にとってスーパーに行かなくても家のすぐ裏にあるミニスーパーだからであります。そしてもう一つの嬉しさは商品価格が普通のスーパーとほぼ同レベルに安いのです。また弁当も豊富。酒をはじめ、飲料系も充実しています。

コンビニとの違いはレジ付近の機能の違いです。コンビニはレジ周りがとにかく「忙しく」ごちゃごちゃしていてサービスの押し売り感がありますが、まいばすけっとはいたってシンプル。バイトのお兄さんが慣れない手つきで袋詰めしています。

私はコンビニ時代は曲がり角と申し上げてきました。もちろん多店舗展開しすぎたこともありますが、コンビニの最大の売りである長時間営業はまいばすけっとも一部の普通のスーパーでも侮れません。多くのまいばすけっとは朝7時から夜中の23時ないし24時まで、私の家のそばにあるサミットストアは午前1時まで営業しています。全く不便さはありません。

次にコンビニのレジカウンターの各種サービスがやや時代遅れになってきている感があるのです。様々な代行サービスがあるのですが、多くは他の手段に切り替わっています。ネットサービスの普及が大きな転機になったと思います。

一方、現在の50歳代から下の方は村田紗耶香さんが2016年に発表して芥川賞を取った「コンビニ人間」世代のど真ん中。つまり生活の中にコンビニが完全に一体化していてそこに行かないと落ち着かないという人も多いわけです。それこそお昼ご飯にコンビニでパンと飲み物を買い、公園のベンチに座りで一人時間を愉しむことがライフスタイルの一部になっているのです。

お前はもう一つ、忘れていないか、というでしょう。ドラッグストア。個人的にはこれは別物だと思います。何故かと言えばドラッグストアは薬局が前身であり、薬を買うついでに洗剤やシャンプーを買うという使い方に食材も取り込んだのがコンセプトだからです。ですが、洗剤やシャンプーは毎日買うものではないのです。だからそこに毎日通っても面白くはないのです。

日経に「まいばすけっと、平均日販72万円 パート・バイト年1万人採用」という記事があります。一日の売り上げが72万円というのはセブンの約70万円より多いのです。もちろん、単純比較はできません。ですが、街中にまいばすけっとは着実に浸透し始め、関東地区で1300店舗。

コンビニVSミニスーパーという視点は経営の視点というより社会の変化を感じるのです。コンビニは売り上げこそ値上げの影響があり、増えていますが来店客数は確実に減り続けています。なぜか、といえば私はコンビニに行かざるを得ない状況から解放される人が増え、「ついで買い」をする理由もなくなったのではないかと考えています。

こう考えると30-50代に圧倒的に支持されるコンビニと高齢者のスーパーマーケット派、そして堅実な20代が街中のミニスーパーの価格に魅了され、メリットを感じ始めたように見えます。

日本のコンビニは世界の中でも独自の成長を遂げたものの、本家だった北米ではガソリンスタンド併設のダサい店のイメージは抜けません。今、コンビニが次の高みに向かわない限りコンビニ市場はじわじわと縮小化せざるを得ない気がします。

そういえば私の経営するシェアハウスの隣にあったセブンは閉店していました。大通りの交差点に面していて周りにコンビニが全くない絶好のロケーションでも駄目だったのでしょうか?

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2026年9月27日の記事より転載させていただきました。

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会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。

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