NASDAQでAI株が急落:グーグル・メタ・アマゾンなどが大幅安

米国株市場で、AIブームを支えてきた巨大テック企業に売りが広がっている。グーグル、メタ、アマゾンなどが決算発表を受けて下落。AIへの期待に代わり、巨額の設備投資を回収できるのかという懸念が株価を左右し始めている。

 

NASDAQ 100指数は10月に入って6.65%下がり、構成企業の時価総額は2兆ドル超減少したと推計されている。BigGoFinance

グーグルは検索が増えても広告料が増えない

グーグルの親会社アルファベット株は10月29日、12.6%急落した。検索広告の業績が市場の期待に届かなかった。これは検索のとき出てくる「AIによる概要」で検索が終わってしまい、リンク先の広告料が増えなくなったためだ。

同社の7~9月期の営業キャッシュフローは約423億ドルだったが、設備投資は約514億ドルに達した。その結果、両者の差に当たるフリーキャッシュフローは約91億ドルの赤字となった。事業で現金を稼いでも、それ以上の資金が設備に流出しているのだ。

もっとも、事業全体が失速したわけではない。売上高は前年同期比25%増、グーグル・クラウドは103%増だった。それでも株価が下がったことは、高成長だけでは投資家を納得させられなくなったことを示している。

メタは資金調達、アマゾンは巨額の現金流出

メタ株も10月22日に7%超下落した。AI向け支出計画の拡大と、新株発行による資金調達方針が警戒されたためだ。投資に必要な資金を株式で賄えば、既存株主の持ち分が薄まる可能性がある。

アマゾンも29日の決算発表後、時間外取引で大幅安となった。9月末までの12カ月間のフリーキャッシュフローは、前年の148億ドルの黒字から424億ドルの赤字に転落。会社側は、設備購入額の大幅増加が主因だと説明している。

AIの普及と株主の利益は別問題

今回の下落が突きつけているのは、AIの利用拡大と、投資する企業の利益拡大は必ずしも同時に進まないという問題である。データセンターや半導体には先に資金が必要だ。稼働後も電力費や減価償却費がかかる。需要が増えても、競争によって利用料金が下がれば、期待した利益を確保できるとは限らない。

各社には競合に遅れまいとして投資を続ける事情があるが、投資家が求めるのは、その競争が最終的にどれだけの現金を生むかという説明だ。AIは成長期待を買う相場から収益力を買う局面に入りつつある。AIの投資額ではなく「いつ、どれだけ稼げるか」が、巨大テック企業の株価を決める焦点になっているのだ。

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