さて、本年8月8日の「おことば」以降、天皇陛下の退位の問題について、政府の有識者会議で議論が行われています。
また、民進党においても、皇位検討委員会を設置して検討を重ねたうえで、12月21日に論点整理(概要版)を公表しました。
論点整理のポイントは主に三つです。
第一に、一定の条件の下に、天皇の退位を認めるべきである。
第二に、退位は、一代限りの特例法ではなく、恒久的な皇室典範の改正によるべきである。
第三に、女性宮家を創設すべきであり、女性や女系の天皇についても議論を喚起していく。
皇位検討委員会には野田幹事長とともに参加し、各方面の有識者のご意見を聞かせていただきましたが、私自身、多くの学びを得ました。
この公表に対して、政権関係者や一部メディア等から「政争の具にしてはならない」といった批判が出ていますが、私たちも静かに議論すべきとの考えを共有しています。
それならば、むしろ、特定の考えや法形式をあらかじめ決め打ちしたうえで、他の考えを一切容認しないような政権側の進め方にこそ、改善すべき点があるのではないでしょうか。
私たちは、あくまで天皇陛下の「おことば」の意味するところに深く思いを致したうえで、
・象徴天皇、皇室制度はいかにあるべきか
・皇統の安定的な継続性をいかに保つのか
・多くの国民の思いがどこにあるのか
に重点を置いてまとめたものです。
以下に、私たちの論点整理の全文を掲載します。
これから広く国民的検討が行われ、本件に関する「国民の総意」が丁寧に形成されていく、その一助になればと考えています。
皇位継承等に関する論点整理(概要版)
https://www.minshin.or.jp/download/32427.pdf
編集部より:この記事は、衆議院議員・玉木雄一郎氏の公式ブログ 2016年12月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はたまき雄一郎ブログをご覧ください。