今日は、日本の大手カード会社の中国法人の代表の方とお会いして話をした。その中で話題になったのが、『中国のインターネット業界は、フリーのコンテンツが多く、コンテンツの提供者は、儲けるのが難しい。』という話になった。
中国で商品代金のインターネット決済システムで最も有名なのが、『支付宝』である。中国人が中国国内のネットショップで買い物して、支払い方法としては、この『支付宝』をよく利用して支払うのだが、金融機関がこのシステムと協力して料金決算をして、マージンが取れるのか言えば、無料化で行っているので、利益にならないということである。
これは、面白い話であるが、中国でカード決済をすれば、カード決済手数料が、商品価格や、サービス料金に上乗せされて請求されることがある。
上海市内のある飲食関連のお店で、こんな話をされたことがある。『お支払は、現金ですか、カードですか?』と店員が聞く。お客が、『支払は、カードでお願いします。』といえば、店員が『カードは、手数料がかかります。クレジットカードは、○%、銀行の銀聯カードは、○%です。』と言う。
お客に対して、カード会社の手数料を請求することがある。
『商売で、かかる別枠のコストは、すべてお客様負担でお願いします。』というイメージではないだろうか?
これは、通常の店舗販売の場合の話。インターネットにおける商取引では、競争が激化していて、最終的に無料サービスにしない限り、消費者は、サービスを利用しないということが言えるのである。また、出展者側も、手数料を払うのを嫌う傾向があり、コンテンツ利用料は、無料化が極端に進んでいるのが、中国のインターネット販売の実情である。
■小谷まなぶの中国貿易ビジネス奮闘記 ブログ
※上海在住14年の貿易会社社長の日々感じていることを書いているブログです。