「潮時ですよ!」鳩山さん-「嘘つき坊や」もおねんねの時間です!

北村 隆司

「国民が徐々に聞く耳を持たなくなった。私と幹事長が共に退くことで、クリーンな民主党をつくりあげる」と言う言葉と共に総理を辞任し、次の衆議院議員選挙には出馬せず、政界を引退する考えも明らかにしたのが6月。


発言がコロコロと変わり、言葉に重みが無く、胆力も智力も無い首相と悪評さくさくだった鳩山さんも、これで有終の美をかざれると思ったも全くの早計でした。

民主党の代表戦で,菅首相の続投を支持したと思った途端「自分を総理にしてくれた小沢氏を支持する事が大義だ」と耳を疑うような理由で変節するあたり、言葉のぶれどころではない、大嘘付きの詐欺師そのものです。

首相に就任してから辞任発表まで260日。当人にとっては短かすぎる260日だったかも知れませんが、普通の首相の数十倍も嘘をつく首相の下に居た国民にとっては永すぎるトンネルでした。誰もが知るイソップ寓話の「嘘をつく子供」(オオカミ少年)。寓話なら兎も角、現実に「オオカミ少年」を首相に戴いた国民はたまったものではありません。

国民が、「宇宙語」を駆使した虚言癖を「言葉の軽さ」と誤解したのも事態を悪化させ、沖縄県民を混乱の極に追い込み、日米関係を滅茶苦茶にして仕舞いました。

矛盾を説明できなくなると、米国大統領に向ってまで「Trust me!」とささやくあたりは、「宇宙人」の面目躍如たるものでしたが、短期間にあれだけ日本の信用を落とされては開いた口が塞がりません。

周到な根回しや密室での説得工作に長け、事前の裏作業ですべてを決着させた後に発言する傾向のあった竹下首相は、「言語明瞭なれど意味不明」と揶揄されましたが、歴代首相の中でも言葉尻を�拙まれることが最も少ない人物でした。

爾来、社会の流れはすっかり変わり、高い透明性を求められる時代となりました。さわやかな弁舌で、意図的に真意を覚られないように工夫する竹下流も許されず、鳩山首相の様な「嘘の連発」を宇宙人の特権として赦される時代でもありません。

日頃穏健な与謝野さんまで、鳩山さんを「平成の脱税王」と断じ「東大出身と聞いたが、学習院出身の麻生さんの方が百倍も千倍も頭が良い」とまで罵倒しましたが、鳩山さんは反論らしい反論も出来ない情けなさです。ここまで侮辱されても平然としている「面の皮の厚さ」と「鈍感力」には感心します。

「虎は死して皮を残し、人は死して名を残す」と言う諺がありますが、鳩山さんは常識を疑うような語録の山を残しました。 例えば :

「私は、日本列島は日本人だけの所有物ではなく、日本という国が日本人だけのためにあるものだとは思っていない」

「在日の方が日本の総理大臣になられたとしたら、それは素晴らしいことだ」

「小沢代表は最もクリーンな政治家」

「政権交代するため、韓国からご協力を」

「いつまでに何をやるという工程表をマニフェストで示すつもりはない。揚げ足を取られる危険性があるから」

「秘書を信頼したのはうかつだった」

「私は日本列島の人間以上に、宇宙の中の人間だぞと思っている。

こんな質の悪い人物を宰相に地位に就けた日本人も反省しなければなりません。

冒頭にも引用しましたが、鳩山さんは首相を退任する際に「総理を辞めた人が影響力を行使するのは、いかがなものか?」と次回の選挙には立候補しない意向を明らかにしました。

処が、このまともな発言も「後援会に充分相談しなかった」と言う理由で間もなく撤回され、未だ撤回していないまともな鳩山発言は「世襲が日本の政治をゆがめてきた。世襲の私が言うのだから間違いない」 位です。

最近になっても「友愛」が足りないとか「野党との部分連合など理想を言っても実現できる訳が無い。菅首相はもっと現実を知れ」「412人政府等とんでもない、優秀な議員は国会に残せ」等,菅首相を批判し続けています。

この事は、「言葉の軽さ」「おしゃべり」「嘘つき」「脱税王」「東大卒の脳タリン」に加え、「焼きもち」「目立ちたがりや」が加わった様なものです。こんなみっともない言動を続ける事は、何十年にも亘り毎月1500万円もの無税のお御小費を仕送りして来たお母様に、恥の上塗りをするだけです。

代表戦の最中に「僕は何だったの?」と涙ぐんだそうですが、国民は「貴方は立派な詐欺師です」と答えるでしょう。 「嘘つき坊や!そろそろ、おねんねの時間です。」