先ほどの岡田さんの記事には、重大な事実誤認があります(この記事はBLOGOSに転載しないでください)。
食料危機の場合、重要なのはカロリーベースでの自給量だと思われるのですが、金額ベースの自給率に意味があるとする説明がなく、文意が理解できません。
これは「カロリーベース」の意味を誤解している。大西宏さんのいうように、カロリーベースなどというのは農水省の偽造した数字で、他にこんな計算をしている国はない。
戦後、非武装中立論が大きい力を持ちました。それが有効な議論であるためには他国の脅威はあり得ない、あるいは脅威があっても問題はないという論証が必要でが、残念ながらそれを聞いたことはありません。それと同様、この問題の議論では食料輸入が途絶する可能性、そうなった場合の具体的な対応策を示す必要があると思われます。
そういう論証は、多くの経済学者も農業の専門家もしています、あなたが知らないだけです。たとえば藤沢数希さんの記事でも読んでください。それが理解できなければ、『「食糧危機」をあおってはいけない』を読んで勉強してください。アゴラでは論争は歓迎しますが、単なる無知の表明はお断りします。
コメント
ドキュメンタリー映画のフードインクやキングコーン
何かを見ていると本当に先進国の農業への補助金の歪みが描かれていますね、
あくまで映画の中の話なので何かのバイアスがかかっているのかもしれませんが、メキシコなどの途上国が苦しむ様がよくえがかれているのではないでしょうか。
アメリカなりフランスなどの先進国の農業補助金はなくすべきですよね、日本も米はハッキリいらないのに水田が国土保全に安上がりだと言って、減反をするのは間違っている、年功序列が熟練工の賃金の値切りのテクニックのような歪みは正さなければ。
ついでに、
「日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率」
(浅川芳裕、講談社+α新書)
http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=272638
も、読まれるとよいでしょう。
欠落していると思われる視点を 2つ、指摘したいと思います。
ひとつは、「金額ベースの食料自給率」もまた、ナンセンスであるという点。
食料は、エネルギー性食料と情報性食料に概念上、区別することができます。
現実に存在するもので近似する例として、前者には標準米、後者にはピーマンが挙げられます。
利潤構造も前後者で異なっており、後者は一般的な工業製品と同じ利潤構造を持っています。エネルギー性食料と情報性のそれを、同じ「食料」とひとくくりにするのは、標準米とクルマの生産額を合算しているようなもので、そのことに気づけば、「金額ベースの食料自給率」がナンセンスであることも自明でしょう。
視野から欠落しているもうひとつは、低エントロピー・エネルギーの利用可能量が減少に転じつつあるということです。これによりエネルギーと金融システムとが齟齬・矛盾をきたしはじめており、経済上のあらゆる危機はここに源を発します。エネルギーと金融の齟齬・矛盾は、経済活動の全てに障害をもたらすでしょう。
勿論、食料も例外ではありません。