上海で起業する環境が変化してきた。

小谷 まなぶ

 先日、中国人の投資家の友人と話していた時に、『近い将来、上海の証券市場で外国企業が上場できるようになるよ。これから、外国企業が中国でIPOを狙うかもしれないね。』という話を聞いた。


 外国企業のIPOが何時から開始されるかは、何時からかは詳細わからないのだが、早くて今年の年末、来年中には開始されるのではないだろうかと噂されている。
 私は、金融の専門家でもないので、詳しい話はいえないのだが、これから、上海は、金融自由都市を目指して発展していくということである。華南エリアの香港のような都市になることを将来像に描いている。 また、上海市の計画でも、これからの産業誘致は、金融と自由貿易を行なうためのサービス業を強化していくという発表がある。コンテナの取扱量でも世界一になった上海港は、自由貿易基地としてさらなる発展目指し、金融業でも、これから大きく発展していくために、協議していくということである。これは、ニュースで見た話であるが、リーマンショックが起きた時期に、上海市の金融担当の政府関係者が、ニューヨークに人材を捜しに行ったということも、話題に取り上げられていた。
 上海の証券市場が、外国企業向けに市場開放をしていくことで、アジアに新しい旋風を巻き起こすことが期待できる。
 また、中国に進出している外資系企業にとっても、資金調達のチャンスがやってくる。日系企業が上海を中心に多く現地法人を設立しているが、資金調達の面で苦労しているという話をよく聞く。その理由は、中国の地元銀行は、なかなか外資系企業に融資してくれないということ。理由として、土地などの担保を持っていない企業が多いので、担保がなければ、融資できないということ。また、外資系銀行が上海に進出して銀行業務をおこなっているが、海外の銀行は、中国国内に、金融資産が少ないということで、中央銀行から大量の人民元を入手するのが、難しく、現地法人などの外資系企業への資金融資が思うようにできていなことが、原因しているようである。
 いずれにし、上海の証券市場が、外国企業に対して開放されれば、中国ビジネスを取り巻く環境も大きく変化するだろう。

■小谷まなぶの中国貿易ビジネス奮闘記   (オフィシャルブログ)

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