選挙権と少子化の関係の誤解

小幡 績

小黒氏の寄稿に反論したい。

これは小黒氏だけでなく、私以外のほとんどの学者あるいは有識者が思っていることであり、彼ら全員を敵に回すことになるが、私は、世代別の投票というのは、根源的に誤りだと思う。

なぜなら、選挙における投票とは、自己利益を最大化するために、自己の利益を実現してくれる代理人を選ぶものと考えているからだ。

まったく違う。

自分のことだけでなく、日本全体、世界全体、将来の日本、世界について、一番いい社会を実現するための、社会全体の代表として誰が良いか、という観点で、議員を選ぶのである。

だから、80歳以上の人だけが選挙権を持っていても、選ばれるのは、日本と世界にとって一番いい代議士は誰か、と80歳以上の人々が考える人がなるのである。選ばれたほうも選んだほうも自分たちのためだけに選挙をやっているとは思っていないはずで、自己利害だと思われたら心外だろう。

みなさんもそうではないか?

自分が一番得するように投票していますか?