日本の銀行のATMは国際化に対応すべきだ

前田 陽次郎

結論だけ先に書けば、日本の銀行のATMは、海外発行クレジットカードのキャッシングに対応していない所が多いから、早く対応しなさい、ということだ。それだけ。


昨日、レストランで出会った外国人が日本円をあまり持ってないので、金をおろしたいから、ATMはどこにあるか、と聞いてきた。

私も最近海外に行く時は、日本円から現地の通貨へ、現金を両替することはまずない。クレジットカードのキャッシングを利用して、現地のATMから現地のお金を引き出す。そちらの方が手数料が安くあがる。そして、私が行く範囲であれば、今どきたいていの国で目に付いたATMにクレジットカードを入れれば、その場で現地通貨の現金を引き出すことができる。

日本ではどういう状況なのか知らなかったので、日本のATMが国際クレジットカードのキャッシングに対応しているのか、と、少し調べてみた。ちなみに、郵便局のATMはPLUSとかCirrusに対応している、ということだけは知っていた。みなさんがお持ちのクレジットカードの裏を見て頂ければ、たいていPLUSかCirrusと書いてあるだろう。この表記がクレジットカードにあれば、世界中のPLUSとかCirrusと表示してあるATMで現金を引き出すことができる。

まずコンビニ。ファミリーマートとローソンは使えないようだった。ローソンのATMは、ATMを英語表示にすると、いきなり「日本で発行されたクレジットカードしか使えません」と出てくる。ファミリーマートはやっぱり英語表示にすると、「日本のカードとシティバンクのカードが使える」と出てくる。

そして、セブンイレブンは使える。ちゃんとATMにPLUSとCirrusとが表記してあり、英語でも使える旨の案内があった。

銀行はどうかと、地元の地方銀行、十八銀行と親和銀行に行ってみたら、やっぱりPLUSとかCirrusとかと書いてないので、どうも駄目臭い。書いてないってことは、駄目なんだろう。

さすがに都銀は大丈夫だろうと、東京三菱UFJ銀行とみずほに行った。東京三菱UFJ銀行は、海外発行クレジットカードはJCBとアメリカのdiscover、それに銀聯だけOKと書いてある。これでは実質使い物にならない。みずほ銀行は全部駄目。銀行の入口に貼ってあった案内に、「日本で発行されたクレジットカードしか使えません」と英語で書いてある。

これねえ、どうしたものでしょう。何で日本はこんなに遅れているんでしょうか?もうちょっと国際化に対応した方がいいと思う。

それ以上に、都銀が対応していないのに、郵便局が対応していることの方が気になる。なんで郵便局ができることが、都銀にはできないのだろうか。

前田 陽次郎
長崎総合科学大学非常勤講師